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21の先端物流技術を体験、相模原にDXデポ開設

2022年9月6日 (火)

▲オープンしたDXデポの入り口

拠点・施設物流機器や輸送機器のレンタルを手掛けるユーピーアール(東京都千代田区)が準備を進めてきた物流DX(デジタルトランスフォーメーション)のショールーム「DXデポ」が相模原市中央区に完成し、6日、物流関係者らに公開された。同社が研究開発中の技術や他のテックベンチャーの製品など、21の先端機器やソリューション(解決策)が展示されている。デモンストレーションも行われ、来場した60人は物流の近未来を体験していた。

DXデポは、物流不動産大手の日本GLP(東京都港区)の施設「GLP ALFALINK(アルファリンク)相模原1」の5階の一角、730平方メートルに開設された。生産から流通に至るまでのDX技術をそろえており、用途別に「生産工場」「物流センター・倉庫」「輸送」の3つの区画に分けて展示している。予約すれば見学でき、同社は物流関係者や荷主企業をはじめ、幅広い業界の人に来場を呼び掛けている。

▲DXデポが開設された大型物流施設「GLP ALFALINK相模原1」

6日は内覧会に先立って開所式が行われた。ユーピーアールの酒田義矢社長は「物流業界全体が抱えるさまざまな課題の解消に直結するDXソリューションをわかりやすく示した」と挨拶した。式の後にも報道各社の取材に応じ、「同業の企業の方々にも来場してほしい。物流業界の課題解決のためには、ライバル同士でも協力するべきだ」と述べた。

式には、デポ開設に協力した佐川グローバルロジスティクス(東京都品川区)や豊田自動織機など7社の関係者も出席した。

DXデポで展示されている主な機器やソリューションは次の通り。丸カッコはユーピーアール以外の開発企業。(※は研究開発中の技術)

(1)パレットやかご車の動きを可視化するアクティブRFIDダグと受信機
(2)荷物のバーコードをカメラで読み取りパレット・かご車と荷物をひもづける装置※
(3)ハンディースキャナーに替えてスマートフォンのカメラでバーコードを読み取れるU スマホKENPIN※
(4)パレット、荷物、フォークリフトの位置の各情報を組み合わせたロケーション管理システム※
(5)TOF(タイム・オブ・フライト)カメラでパレット上の荷物の個数を自動確認する在庫管理システム※
(6)次世代型ロボットソーター「t-Sort」(プラスオートメーション)
(7)磁気テープ不要な自律走行型搬送ロボット「SLAM式キーカート」(シーオス)
(8)スマホのカメラで平積みされているパレットを撮影すると自動で数えるパレットファインダー
(9)パレットだけでなくさまざまなマテハンを数えられるアプリ「マテハンファインダー」※
(10)腰の負担を軽減するアシストスーツ
(11)バイオマス素材を配合したパレット
(12)トラック受付/予約システム「トラック簿」(モノフル)


▲(左から)TOFカメラでパレット上の箱の個数を自動で確認する装置、プラスオートメーション製の次世代型ロボットソーター「t-Sort」のデモ


▲(左から)シーオスの自立走行型搬送ロボット「SLAM式キーカート」のデモ、さまざまなマテハンを数えられる「マテハンファインダー」のデモ