ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

ESR、日本市場の上期物流施設稼働率99%を達成

2022年9月9日 (金)

調査・データ物流施設開発のESRは9日、2022年度上半期の財務・業績が堅調に推移し、グループの運用資産残高が前年同期より14%多い1490万ドル(20兆2237億円)になったと発表した。物流施設とデータセンターの合計は23%増の670億ドル(9兆939億円)となった。

グループ全体の物流施設の稼働率は96%、新規賃貸面積は200万平方メートルとなり、いずれも過去最高を更新。日本に限定した稼働率は99%を記録した。

中国では「世界有数の機関投資家」と共同で、上海経済圏に11の物流施設と産業施設から構成される上海圏最大規模、延床面積55万平方メートル以上のポートフォリオを取得した。

保有する物流施設で満期に伴う賃料改定を進め、前年同期比で5.8%(加重平均)、日本市場に限定すると2.2%の伸びとなった。物流施設の加重平均残存賃貸借年数は4.9年で、同社は「事業を展開する主要市場で供給が比較的落ち着いていることと相まって、当グループは引き続き高い賃料の伸びを確保できるものと考えている」との見方を示した。

▲ESR横浜幸浦DC(出所:ESR)

日本では横浜市金沢区に4期に分けて開発中の先進的物流施設「ESR横浜幸浦ディストリビューションセンター」が1月に1期棟が完成。2023年1月には2期目も完成する。4期合わせた延床面積は72万平方メートルとなり、完成時には資産価値ベースで日本最大、アジア太平洋地域全体でも最大規模のロジスティクスパークが登場することになる。

さらに23年3月には同社が「先進的物流施設の一つの集大成」とも表現する「ESR東扇島ディストリビューションセンター1」が完成。9階建てマルチテナント型、延床面積36.5万平方メートル超で、総投資額は830億円に達する。

関⻄では、同エリア最大規模となる50.6万平方メートルの敷地に2期に分けて4棟を建設する「ESR川⻄ディストリビューションセンター」を開発する。1期の2棟は23年7月着工、24年12月の完成を目指している。

海外では、シンガポールでポッカ社向けに延床面積6.5万平方メートルの同社専用物流施設を再開発する。

ESRの共同創設者で共同CEOのジェフリー・シェン氏とスチュアート・ギブソン氏は「先進的物流施設の開発、物流不動産セクターへのダイナミックな投資機会の提供をさらに加速させ、産業、ライフサイエンス分野でのスペース需要に応えられる多岐にわたる商品やソリューションも提供していく」とコメントした。