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ヤマト、日本ミシュランの物流改革を受託

2022年9月15日 (木)

荷主日本ミシュランタイヤとヤマト運輸は15日、リードロジスティクスパートナー契約を締結したと発表した。ヤマト運輸がミシュランの物流を一元管理することになったもので、物流拠点の集約、配送品質の向上、省資源化につなげる。

(出所:ヤマト運輸)

現在20拠点ある倉庫を5拠点に集約し、拠点ごとの在庫を可視化・最適化して東西の中央倉庫から地域倉庫への在庫転送量を減らす。ヤマトの法人向けミドルマイルネットワークなどを活用し、まずは従来と同様の配送リードタイムを実現、「スコープ3」の温室効果ガス排出量を削減する。

またヤマトの輸配送管理システムを活用したオーダートラッキングにより、顧客の注文ごとの配送状況をトレースし、ミシュランコールセンターで素早く案内できるようにする。送り状はヤマトのデジタル送り状を採用し、複写式の伝票を廃止。汎用的なA4用紙を用いて省資源化を進める。

さらに、ヤマトの倉庫管理システムですべての在庫タイヤの製造年度を1本単位で管理し、使用期限が近い製品から先に出荷する「FEFO」を実現。期限切れによる処分を減らして環境問題に対応する。

両社は今後、RFIDを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)化も促進。製造過程でタイヤに付帯するICタグを倉庫運営に活用し、タイヤ1本単位の年度管理だけでなく生産国を容易に識別できるようにする。荷受け・ピッキング・出荷作業・棚卸などの倉庫内作業の省人化、生産性の向上も進める。将来的には、ヤマトの輸配送管理システムとミシュランのシステムを連携し、注文したタイヤの配送状況を顧客が確認できる仕組みの導入も検討する。