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JAL初の医薬専用定温庫、成田空港で10月稼働

2022年9月30日 (金)

▲医薬専用定温庫「JAL MEDI PORT」内部(出所:JAL)

メディカル日本航空(JAL)は9月30日、成田空港で同社初となる医薬専用定温庫「JAL MEDI PORT」の運用を10月1日から始めると発表した。

医薬品の輸出入取り扱い規模が国内最大となる同空港に対応するため、総面積は840平方メートルと医薬専用定温庫としては最大面積。より厳密さが求められる温度管理をはじめ、清潔な保管環境や高いセキュリティー機能を備えるとともに、BCP(事業継続計画)対策も徹底することで高品質な医薬品輸送の提供を実現する。今後も伸長が見込まれる医薬品の航空貨物需要に応え、貨物事業の収益性向上を目指す。

▲定温庫の外観

新施設ができるのは同空港貨物ターミナル地区。プラス2度から8度、15度から25度に設定された冷蔵室、定温室があるほか、庫内の温度変化を抑制するため搬出入時の空気流出入を緩衝する前室、防熱扉、高速シートシャッター、エアカーテンを完備。庫内環境を常備モニタリングする温度監視システムも導入した。

衛生面では、定期的な清掃や防虫対策、排気ガスによる粉じん、外部から持ち込まれる病害類を予防するため、定温庫内専用器材として電動フォークリフトと輸送用パレットを配備し清潔な環境を保つ。

各室には全方位を網羅する監視カメラを設置。夜間も消灯せず24時間継続的にモニタリングする。施設は立ち入り証で人の出入りを管理してセキュリティーを確保。庫内の空調機器は、万が一の故障やトラブルに対応するためバックアップを備えている。

このほか、庫内で貨物の仕分けや保管、コンテナへの貨物の積み付け、解体作業を行う全スタッフが、医薬品を取り扱うための社内専門教育を受講している。

10月1日から、従来の医薬品専用輸送サービス「JAL SOLUTIONS PHARMA」に加えて、医薬品の輸送品質に関わるGDP基準を満たす安全品質を提供する新サービス「JAL SOLUTIONS PHARMA PLUS」を始めると発表した。高品質で安全な医薬品貨物輸送を提供していく、としている。