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スポットワーク求人、ドライバーは6.94倍と高倍率

2022年12月23日 (金)

(イメージ)

調査・データ新型コロナウイルス禍を契機に増えている「スポットワーカー」。単発、短時間、短期間で働く「継続した雇用関係」のない、こうした労働者たちを定点観測している民間調査研究機関「ツナグ働き方研究所」(東京都千代田区)がこのほど、ことし10月度の「スポットワークマーケットデータレポート」を発表した。それを見ると、同じ物流職場でも「運送・ドライバー系」の職種と「倉庫内・軽作業」の職種では、マーケット状況に違いがある。

同レポートによると、10月度のスポットワーク全体の求人倍率は2.06倍だった。求職者を上回る求人があり、前年同月からは0.11ポイント低下したが、前月からは0.31ポイント上昇した。

同レポートではスポットワークの職種を7つに分類しているが、その中でも主要3職種としているのが「運送・ドライバー系」と「倉庫内・軽作業」「コンビニスタッフ」で、3つの中に物流分野が2つ入っている。それぞれの10月度の求人倍率は「運送・ドライバー系」が6.94倍、「倉庫内・軽作業」が2.05倍、「コンビニ」が6.42倍だった。運送・ドライバー系の倍率は「キャンペーン・PR系」の17.11倍に次ぐ2番目の高さ。深刻度を増しているドライバー不足がここでも表れた形だ。倉庫内・軽作業の求人倍率は7職種の平均並みとなっている。

倉庫内・軽作業の時給、スポットがバイト上回る

3大都市圏での10月度の平均時給を見ると、スポットワーク全体では1145円だった。おおむね右肩上がりの傾向となっており、前年同月比で60円増、前月比でも16円増えた。主要3職種を比較すると、運送・ドライバー系が1174円、倉庫内・軽作業が1217円、コンビニが1047円だった。物流の2職種は全体平均より高かった。

レポートでは、スポットワークとアルバイトの時給比較も行っている。全体ではスポットワークが1145円、アルバイトが1151円。10月度はアルバイトの方が高かったが、最近4年間の月次の推移を見ると両者は拮抗している。主要3職種ではいずれもスポットワークの方がアルバイトより高く、その差額は運送・ドライバー系が4円、倉庫内・軽作業が41円、コンビニが5円だった。月次の推移をみると、倉庫内・軽作業の時給はスポットワークがアルバイトを一貫して上回っているが、運送・ドライバー系とコンビニでは、スポットとバイトがほぼ拮抗している。

同研究所は、スポットワークというスタイルは今後さらに広がりを見せていくことが予見されるとし、定点観測をして、市場規模の動向や内在する課題を可視化することに意義があるとしている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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