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「社内ベンチャー・ソフトロボティクス ベンチャーズ×CBcloud」ウェビナー事前企画

ブリヂストン、器用な「手」で物流現場の問題解決へ

2023年1月19日 (木)

話題ピッキングロボットの先端に取り付けられたロボットハンドが、コンベア上に流れてくる商品を次々とつかみ上げていく。まるで人間の手のようにしなやかな動きだ--。

その名も「ソフトロボットハンド」。タイヤメーカーで知られるブリヂストンの社内ベンチャー、ソフトロボティクス ベンチャーズ(東京都中央区)が独自に開発したラバーアクチュエーター(ゴム人工筋肉、エネルギーを動作に変換するゴム製装置)だ。ゴムの特性を生かして、あらゆる形状や材質の対象物を器用につかめるのが特徴で、重さ2キロ程度まで対応できる優れものだ。

▲あらゆる形状や材質の対象物を器用につかめる「ソフトロボットハンド」独自に開発したラバーアクチュエーターで、人間の手のようなしなやかな動きを実現した

プレミアムタイヤ事業やソリューション事業に注力するブリヂストンは、2050年を見据えた中長期事業戦略構想で、中核であるタイヤやホースの技術を生かした独自のビジネスモデルの構築を提唱。顧客へのヒアリングと仮説検証を繰り返すなかで、「顕在化している困りごとの解決に“柔軟で器用なロボット”が貢献できる」(ソフトロボティクス ベンチャーズの中山大暉・事業企画担当)領域として着目したのが「物流」だった。ラバーアクチュエーターを活用した取り組みとして実用化を目指したのが、倉庫や製造工程におけるピッキングロボットの器用な「手」の開発だ。

ブリヂストンは、ソフトロボティクス事業準備室を21年7月に開設。「安心・安全なヒト・モノの移動と動きを支える」を目標に掲げて、同社グループの物流倉庫ピースピッキング工程での実証実験を行うなど、現場ベースでの価値検証を進めてきた。

▲ソフトロボティクス ベンチャーズ事業企画担当の中山大暉氏

「物流現場では、硬いものから柔らかいものまで、細長いものから丸いものまで、さらには特殊な形状のものまで、あらゆる形や材質の商品をしっかりとつかめなければいけません。こうしたニーズに対応するためには、対象物の形状などに適応しながらつかむ、まさに人間の手のような柔軟さをロボットハンドも兼ね備えている必要があったのです」(中山氏)。試行錯誤の末にソフトロボットハンドの物流向けコマーシャルモデルが完成したのは22年9月のことだった。

ブリヂストンは、完成した最新コマーシャルモデルを同月の「国際物流総合展2022」で披露。同社ブースに詰めかけた来場者からは、「ロボットでここまで器用に商品をピッキングできるとは」と驚きの声が相次ぎ、実用化への手応えを得た。「まずは人手不足でお困りの物流現場の皆様を支援できるよう、ソフトロボットハンドを活用した現場ベースでの価値共創活動を進め、物流業界を盛り上げていきます」(中山氏)

ブリヂストンは22年11月、ソフトロボットハンドのレンタル先行予約受付を開始。本格的なビジネスのスタートを切った。23年1月に発足した社内ベンチャーのソフトロボティクス ベンチャーズは、ソフトロボティクスを活用した新しい価値の創造を目指す組織だ。「柔らかいロボットが人に寄り添い人の生活を支えることで、人々が自分らしく豊かな毎日を歩める社会。この新しい景色への共感が原動力となり、皆さんと一緒にこの物語を創造していく」(中山氏)。人と協働できる柔らかいロボットを活用した社会貢献に意欲を見せる。

ソフトロボティクス ベンチャーズは、CBcloud(CBクラウド、東京都千代田区)との共催ウェビナー「迫る2024年!物流現場に柔らかく力強い”第3の手・足”で新たな価値を」を23年1月26日に実施。ソフトロボティクス ベンチャーズの音山哲一CEO(最高経営責任者)がソフトロボットハンドの機能や効果について解説するほか、CBcloudの高倉喜仁・執行役員営業本部長が「物流の2024年問題」への対応を見据えたドライバーや車両の効率的で最適な活用策について講演する。

オンラインセミナー「迫る2024年!物流現場に柔らかく力強い”第3の手・足”で新たな価値を」概要
開催日:2023年1月26日(木)
時間:12時~13時
登壇:ブリヂストンソフトロボティクス ベンチャーズCEO兼探索事業開発第1部門長 音山哲一氏/CBcloud 執行役員営業本部長 高倉喜仁氏
参加費:無料
参加方法:オンライン(Zoom)
定員:100人(先着順)
詳細・申込