ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

農総研、富山の青果物流通で市場卸業者とタッグ

2023年2月27日 (月)

▲富山市公設地方卸売市場の新青果棟(出所:農総研)

産業・一般農業総合研究所(和歌山市)は24日、資本業務提携相手の富山中央青果(富山市)との連携を強化すると発表した。富山中央青果が青果物卸売業者を務めている富山市公設地方卸売市場で、3月1日に新しい青果棟が竣工するのに合わせ、両社の協業をさらに前進させる。

発表によると、同卸売市場ではこれまで、農産物の選別や袋詰め、パック詰めといった「1次加工」と、集荷や配送といった流通(物流)業務を別の建物で行わざるを得ず、非効率な状態が続いていた。新たな青果棟では一連の作業を同じ建物の中で行えるようになり、大幅な効率化が見込める。

加えて、新青果棟では低温帯エリア(保冷庫)が整備拡充され、従来以上に厳格な温度管理の下、農産物の鮮度を維持しながら生活者に届けられる。こうした新しい環境の下で、両社は農産品のブランド化や流通の高機能化、効率化を一層進める。例えば、生産者の顔が見えるようなパッケージやポップの工夫や、首都圏など大都市圏での販売を強化・拡大する。

両社は2021年12月に資本業務提携を締結した。農総研が富山中央青果に出資し、持ち株比率33.4%の筆頭株主となった。青果の「市場外流通」である産直を手掛ける農総研は、市場流通の富山中央青果とは競合関係にあったが、生産者の高齢化や担い手不足といった農業の危機的状況に直面し、立場の違いを超えて手を組んだ。それ以来、農総研からは農産品のブランド化や販路拡大のノウハウを、富山中央青果からは市場流通のノウハウを、相互に提供してきた。すでに富山産白ねぎのブランド化など、提携の成果が現れてきているという。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com