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ヤフー、福島県白河市で環境対応型データセンター稼働

2012年10月2日 (火)
白河データセンター1号棟(右側は管理棟)

白河データセンター1号棟(右側は管理棟)

拠点・施設ヤフーとIDCフロンティア(東京都新宿区)は1日、福島県白河市で環境対応型大規模データセンター「白河データセンター」の稼働を開始した。

また、新たに需要が見込まれることから、600ラック規模の2号棟を増設することを決めた。2号棟は今月着工し、2013年9月末の竣工を目指す。今後も需要に応じてモジュールを追加し、敷地内に6棟以上を建設する計画。

白河データセンターの稼働により、大規模データセンターが首都圏、東日本、西日本の国内3拠点をバランスよくカバーすることになり、拡張余力の乏しい都市型データセンターからの大型移設需要に対応するとともに、災害に備えた首都圏以外でのバックアップやデータの広域分散を実現する。

「Yahoo!JAPAN」グループのインターネット事業のインフラ基盤を強化し、クラウドコンピューティングやストレージサービスの東日本拠点として展開していく。

白河データセンターは、2万5000平方メートルの敷地に拡張が容易な地方型データセンターの特長と、郊外型データセンターと同等のネットワークレスポンスを併せ持つデータセンターで、ネットワークの伝送路を最短経路で設計。

中継ノードをできる限り少なくすることにより、東京-白河間のレイテンシーを3.5ミリ秒前後と東京近郊に位置するデータセンターと同等の応答速度で、東京-大阪間の3分の1、北海道・九州では4分の1、沖縄では10分の1と、物理的な距離に比例しない高速なネットワーク環境を提供する。

また、サーバーから出る排熱を冷やすための空調には、冷涼な外気をサーバールームに取り込んで冷却する外気空調方式を採用。「アジアン・フロンティア」(福岡県北九州市)の運用を通じたノウハウを発展させ、データセンター内の排熱の上昇気流を利用しながら、温湿度に応じて全量の外気導入から内部循環まで、複数の空調モードをコンピュータ制御で自動運転する。これにより、年間負荷の90%以上を外気で冷やすことが可能となる。

■白河データセンターの概要
場所:福島県白河市
敷地面積:2万5000平方メートル
延床面積:8900平方メートル(1号棟、管理棟など施設含む合計)
構造:鉄骨造
規模:地上4階
受電能力:25メガボルトアンペア(第1期工事分)、最大50メガボルトアンペア
空調方式:外気空調方式(年間負荷の90%以上を外気利用で賄う)
レイテンシ:東京-白河データセンター間3.5ミリ秒前後
用途:グループ内インターネットサービス、クラウドコンピューティング、ストレージサービス、コロケーションサービス