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NLJ、物流改革へ荷役作業自動化の実証進める

2023年6月9日 (金)

ロジスティクス物流課題の解決を目標に掲げる物流会社、NEXT Logistics Japan(NLJ、東京都新宿区)が、トラックヤードでの荷役作業の自動化・省人化の実証実験を進め、7月のシステム実装に向けて最終調整に入っている。

NLJが現在進めているのは、自動運転フォークリフトによる「トラックからの荷下ろし」と、その荷物をAMR(自律走行搬送ロボット)が引き継ぎ、「着荷管理エリアへの自動搬送」までの一連の荷役作業を無人化・完全自動化する実証実験。自動運転フォークリフトと搬送用AMRが連携し、運転者、操縦者も必要ない形で、トラックからの荷下ろしと荷下ろし後の荷物の移動までの荷役行程を完了することとなる。

▲トラックからの荷下ろしから荷物の移動を自動化する自動運転フォークリフト

この作業に使われる自動運転フォークリフトは、搭載したカメラ、センサーなどでルート確認、安全確認、作業確認など自律して判断することができ、庫内に「磁気テープ」「光反射テープ」「電磁誘導ケーブル」などをあらかじめ設置する必要がないため、各現場ごとの状況に対応する汎用性が高い。現在、7月の実装に向けて実証実験を通したデータの蓄積を続け、AI(人工知能)技術による自動運転フォークリフトとAMRの最適制御効率化を目指すため、まずは、荷下ろしの工程から荷役の自動化・省人化を進め、最終的には積み付け工程までの荷役全般の自動化へ向けて実証を重ねるとしている。

▲荷下ろし後はAMRのパレットに積み付け。すべて自動で行われた

▲パレットへの積み付けが完了。今度はAMRが指定の場所まで荷物を自動搬送する

同社では、カーボンニュートラル実現、ドライバー不足問題、ホワイト物流への変革など、社会課題の解決に向けてさまざまな取り組みを実践。水素を燃料とした燃料電池(FC)大型トラックでの日本初の走行実証や、ダブル連結大型トラックの積極運用と、その混載効率をアップするためのシステム作りなどを展開することで、カーボンニュートラルの実現とともに、より少ないドライバーとトラックで、より多くの荷物を効率的に運ぶという物流改革に取り組んでいる。今回の荷役作業自動化も、ドライバーの待機時間などの削減につながり、将来的な自動隊列走行など、物流全般の自動化・省人化へ向けた技術向上にも寄与するという。

また、荷役自動化の実証課程では、パレットの統一、緩衝材の統一、荷姿の標準化などの実現で大幅に作業効率が改善するとし、荷主と物流事業者がいっしょに取り組むことが社会課題の解決につながる近道になるとして、車両アセットシェアリングや混載運送の最適化業務で培った実績をもとに、協力各社とのさらなる連携強化を目指す。

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LOGISTICS TODAY編集部
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