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IoT活用で荷役作業可視化を実証、三菱LNなど3社

2023年4月13日 (木)

調査・データ三菱ロジスネクストと島津製作所、NTTデータ(東京都江東区)の3社は13日、経済産業省の「2022年度物流MaaSの実現に向けた研究開発・実証事業」の取り組みについて成果を報告した。物流MaaSとは複数の物流に関するIT技術やデータなどを活用したモビリティーサービスのことで、3社は本事業の実施団体として、トラック、フォークリフト、ドライバーに装着した各種センサーを活用した荷役作業の可視化を実証。実用化に向け「一定の成果を得た」と報告した。

実証はトラックの積み下ろしを中心とした荷役作業を対象に、各種センサーから得られたデータを収集、分析した。

トラックのセンサーからは、ウイングやテールゲートリフターの稼働回数や時間、集配先の情報、ユニット部品の摩耗量などが可視化され、部品交換の時期が予測できたり、集配先の荷役の概要が把握できたりした。フォークリフトからは、積荷重量や作業時間、積み込みか荷下ろしかの識別により、積載荷重の把握が可能になった。ドライバーからは、荷役、運転、休憩を90%以上識別することで心拍数による負荷状況を可視化し、負荷が高い作業の特定につながった。

▲IoTセンサーなどによる荷役作業の可視化イメージ(出所:三菱ロジスネクスト)

ドライバーが配送ついでに荷役作業に加担することは少なくなく、その報告はドライバーの自主申告に委ねられている。3社はIoT(モノのインターネット)の活用により荷役作業を可視化することで、作業環境の改善やルート変更などのドライバーの負荷軽減につなげる。荷役作業と積荷情報のデータ連携が進めば、着荷主の作業効率化、マッチングによる積載効率化が期待できるとしている。

また、荷役作業の可視化は商用車の自動運転や自動荷役の実現に向け、類型化、標準化推進においても必要不可欠であるとし、今回の実証で得られた知見を生かし、社会実装に向けた取り組みを加速するとしている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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