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果物を通常コンテナで海上輸送、神戸市が実証

2023年7月11日 (火)

ロジスティクス神戸市は11日、国産の果物を通常コンテナで海外へ海上輸送する実証実験を実施すると発表した。鮮度が劣化しやすく日持ちの短い果物は冷蔵コンテナによる海上輸送か航空輸送での輸出が一般的だが、革新的な鮮度保持技術を採用することで通常コンテナでの果物の海上輸送を実現し、果物の輸出拡大やカーボンニュートラルといった社会課題の解決に寄与する。

実証実験では日立製作所、山九、大日本印刷(DNP)、神明(東京都中央区)、ナノスーツ(浜松市東区)、LOZI(名古屋市中区)が参加し、神戸市が全体の調整を行う。

▲実証のポイント(出所:神戸市)

果物の輸出は通常、冷蔵コンテナでの海上輸送や航空輸送が必要になることからコストがかかり、価格競争力の確保が難しい。海上輸送で通常コンテナを使用することで、輸送コストが従来の5分の1となる。輸送時間の長さや輸送中の温度変化が課題となるが、実証では「ナノスーツ」と呼ばれる食品保護技術による鮮度保持、電源がなくても内部温度を長時間一定に保つことができるDNP製の断熱ボックスによる温度維持技術を活用する。

実証ではまず、山梨県産のぶどうにナノスーツ処理を施したあと、DNP製の断熱ボックスに積み込み、神戸港から通常コンテナで香港へ海上輸送する。その際の輸送情報の追跡などをQRコードで可視化することで、積載の効率化や誤出荷の防止につなげ、温度のセンシングも行う。香港で鮮度を確認するなど評価を行い、実証結果を踏まえて他の果物での実証も検討していく。

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LOGISTICS TODAY編集部
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