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11月の「人手不足」倒産16件、年間最多更新のペース

2023年12月7日 (木)

調査・データ東京商工リサーチ(TSR)は7日、2023年11月に「人手不足」が原因で起きた倒産状況をまとめ、公表した。同月の関連倒産は、前年同月比77.7%増の16件。1〜11月の累計で144件に達し、同比132.2%の大幅増となった。このペースで推移すれば、調査を開始して以降、年間件数が最多となる可能性が出てきたという。

同様の調査を始めた13年以降、最多だったのは19年の156件だった。この件数を超えるペースで進んでいるという。

1〜11月の累計の要因別では、「求人難」が55件(前年同期27件)が最多だったほか、「人件費高騰」が54件(同7件)、「従業員退職」35件(同28件)と続く。「人件費高騰」の急増が目立ち、人材確保のための人件費上昇を、事業収益で賄えるかが大きな課題に浮上している。従業員の退職を阻止するために不可欠な賃上げなどが、業績回復が遅れ収益力が脆弱な企業などに、資金繰りの面で大きな影響を与えている可能性がある。

産業別では、最多のサービス業他の48件(前年同期比100%増)に次ぐのが、運輸業で35件(同483.3%増)と急増。さらに、建設業の27件(同92.8%)と続く。同社は「コロナ禍で大打撃を受けた労働集約型産業を中心に、人手不足の深刻さが顕著になっている」と分析している。
業種別では、一般貨物自動車運送業の28件(同460%増)で突出している。

調査は、負債1000万円以上の全国企業倒産のうち、「人手不足」関連倒産を抽出し分析した。

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LOGISTICS TODAY編集部
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