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ロジポケのX Mile、LSFでDX重要性力説

2024年2月20日 (火)

イベントノンデスクワーク支援クラウド「ロジポケ」のX Mile(クロスマイル、東京都新宿区)は20日、東京ビッグサイトで開催中のロジスティクスソリューションフェア(LSF)に出展した。また、同日のプレゼンテーションセミナーはは「『2024年問題をどう乗り越える?!』今すぐ取り組めるDX(デジタルトランスフォーメーション)の進め方をご紹介」とし、同社の安藤雄真氏が登壇した。

▲安藤雄真氏(出所:X Milee)

セミナーでは同社が提供するロジポケの機能と製品特徴を中心にプレゼンテーションしつつ、実際の導入事例も紹介された。ロジポケは経営管理、運送手配、請求管理といったバックオフィス機能を広く網羅しつつ、物流、運送業と切っても切り離せない安全教育までカバーする機能を持つ。また、監査対策として、運行、点呼などの記録と保存など、運輸局による監査で必ずチェックされる事柄に関する資料を作成する機能も搭載。業務で使用する白ナンバー車両についてもチェックが厳格化されたアルコールチェックについても、機能が追加されている。

同社はもともと人材マッチングの分野から始まったスタートアップ企業であるため、採用に強みを持っている。ロジポケにおいても採用をカバーする機能が搭載され、ワンストップで労務管理、経理、採用など多岐にわたる業務を受け持つことができる。

今回のセミナーでは物流業界にとどまらない人手不足を背景に、単純な人員増強ができない状況下ではDX導入による業務の効率化、課題解決をしていく必要があることが強調された。物流の24年問題では労働時間の管理がより厳格に求められるようになるが、「管理と同時に労働時間をデータ化することで配送の効率化、労働時間の可視化によるドライバーの安全教育の徹底、指導に結びつけることができる。また、データを示すことで運賃交渉の材料にも活用ができる」(安藤氏、以下同)という説明があった。

タクシー業界と異なり、運賃は個別の業者が交渉しなければならないトラック運送の業界においては、自社で交渉できる材料を多く用意することが重要だ。また、「少なからずのトラックドライバーはタクシー業界へと流出してしまうこともあり、給与をはじめとする待遇の改善を行わなければ人材の確保や事業の継続も難しい」というトラック業界の現実を指摘。しかしまた同時に、「労働条件が改善されれば人口が多いシニア層からの流入も望める」という希望も示された。ロジポケのようなDXツールを使うことで「単価アップ、不要作業見直しによるコストダウンを進め、待遇改善による人材の獲得を目指す」のが望ましい、と紹介した。

また、「労働時間制限により、安全教育の時間が削られる」と警鐘を鳴らし、「業務の効率化によってドライバーの負担を減らし、安全運転の実現につなげるべき」と説明。ロジポケに搭載されている安全教育コンテンツを利用した、隙間時間での教育のメリットを紹介した。また、こうした教育の実施はクラウド上に記録され、随時閲覧が可能。監査の際には必要な記録を引き出すことができるという。実際の監査でも初任運転者講習を実施していないことで違反点数が付けられることがあるだけに、軽んじてよいことではないのは確かだ。

少しずつ導入できるというのは金銭的な面以外にもメリットがある。事務方は毎日パソコンを扱っていてそれなりのデジタルリテラシーがあっても、トラックドライバーなどのいわゆる「ノンデスクワーカー」はそうではない。日頃、パソコンやスマートフォンでの入力をやり慣れていないドライバー、特に中高年のワーカーは、一気にDXを導入してしまうとさまざまな業務をするたびにストレスを感じることになってしまう。しかし、1機能からの導入が可能であれば、とりあえずその機能の操作に慣れてもらうことに集中すればよいので、ストレスもかからない。

さらには、各ワーカーはスマートフォン、パソコンだけでなく、紙の書類での入力も許容しているのがロジポケの大きな特徴だろう。全社的にDX化を進めたくても、デジタルリテラシーが十分でない人材がいるがために導入できないというケースもあるだろう。しかし、それぞれの人材ができる範囲でデジタルによる効率化を進めることができるので、できる範囲で「今すぐ取り組めるDX」となっている。

セミナーの締めくくりには総勝運送での導入事例を紹介。記録の記入漏れや車両の点検管理も確実にこなせるようになるなど、業務の改善に寄与している。車両の入れ替え、新人教育など、やるべきことが明確になるので、業務が効率的になり、スケジュールも把握しやすくなったなど、日々の業務も円滑に行われることによるストレス軽減も大きなメリットのようだ。総勝運送では新入社員がロジポケを運用しているが、業務が多岐にわたっているにもかかわらず、入力するべき項目がわかりやすいため、入社から早々に業務が遂行できるようになるとともに、業務への理解が早かったという。

多彩な機能があるロジポケだが、「勤怠管理だけ」など、単機能での利用も可能なのが大きな特徴でもある。必要最低限の機能だけ利用しながら、現場での業務に応じてほかの機能を導入していくような使い方もできる。DXの導入というと前者の多岐にわたる分野で一気に行わなければならないイメージもあるが、それだと初期投資が大きくなってしまう。ロジポケの場合は1つの機能から導入ができるので、資金的な負担を減らしたスモールスタートが可能だ。

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LOGISTICS TODAY編集部
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