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本誌登壇セミナー開催、YouTuberとトーク

2024年4月12日 (金)

▲(左から)川上泰生執行役員とLOGISTICS TODAY編集長の赤澤裕介

イベント10日から12日までインテックス大阪で開催されている関西物流展において、本紙編集長・赤澤裕介が「革新的運送会社とドライバーから見える24年問題の風景『24年問題対策2.0』仕掛け人、トラックYouTuberの想い」と題するセミナーに登壇。フジホールディングス(以下、フジ)川上泰生執行役員と対談を行った。また、中盤からはフジホールディングスグループ所属のトラックユーチューバー、本舗なっか氏とみやたん氏が加わり、現場の声を交えたトークが繰り広げられた。

▲セミナーの様子

フジホールディングスではこれまでグループを挙げて積極的にトラックYouTuberを採用。各YouTuberは業務の合間や余暇の際に動画を随時配信・公開している。会社公認のYouTuberは11人おり、のべチャンネル登録者は75万人におよぶ。

川上氏は「トラックドライバーはメディアなどで仕事の様子があまり紹介されない職業。実際の仕事の様子を見てもらえると同時に、トラックドライバーになってくれる若い世代への発信という意味で、YouTubeは有効」と位置づける。同氏はもともと人事・採用を担当していたが、求人メディアでは採用がうまく行かなかった経験を持っていたが、リクオプというネット採用サービスを活用。「発信すると同時に、手元のスマートフォンで応募ができてUIがわかりやすく、採用に繋がった」と語った。フジホールディングスではこうした取り組みを通じて自社の認知を高めることで、自発的な採用活動をほとんど行わずとも求人応募がある状態だという。

トラックドライバーの必要性について、川上氏からは「運送業の現場は完全な自動化は無理なので必ず人が必要」との声が上がった。ドライバーの採用については、赤澤からも「トラック業界の中で人材を取り合うのは不毛。外から人材を入れて行かなければ広がりがない」と、物流・運送業の人材採用事情の問題点を指摘。
これに対して川上氏は「物流・運送業界はもっと発信を行い、どういう仕事をする業界なのかをもっと知ってもらうべき。労働者人口が減る中で、物流業界が魅力的に見えるかどうかが大事」と、業界を上げた発信の必要性を訴えた。本舗なっか氏からも「運送業界は課題も多いけれど、改革が進んでいる部分もある。よくなっている部分についてはユーチューブなどで積極的に発信していきたい」との声が上がった。

業界買いからの人材の流入については、みやたん氏が「運送会社と荷主・元請けで話してもらい、荷役などのドライバーの負担を減らした方が人は増える。また、自分自身腰が悪いので、パレット輸送が増えるのは大歓迎」と、ドライバーの荷役負担への提案があった。

また、運行管理や点呼などが事業者内での一元管理や事業者またぎでの管理への法整備が進むことを受け、赤澤から「トラックやドライバーの管理のアウトソーシングが進むと、運送業者の存在意義がなくなっていくのではないか」と問題提起。川上氏からは、「運送業者は各社とも差別化する部分が少ない。他社との差別化がますます必要」とし、発信による独自性の発信の必要性が強調された。

猶予期間は終了、いよいよ問われる物流業界の本気

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LOGISTICS TODAY編集部
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