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三菱ふそう、ドライバー追尾するEV塵芥車を実証

2024年8月7日 (水)

調査・データ三菱ふそうトラック・バス(川崎市中原区)は7日、環境省が実施している、EV(電気自動車)ごみ収集車によるCO2削減効果の検証事業に参画したと発表した。同社の電気小型トラック「eCanter」(イーキャンター)の新型モデルをベースに開発した自動追尾型EVごみ収集車で、ごみ収集作業の作業効率化とCO2削減効果を実証する実験を、2023年11月に川崎市内の公道で実施。24年度も引き続き実証事業に参加する。

23年の実証実験は、11月10日から22日にかけて環境省と合同で実施。EVごみ収集車にあらかじめ設定した収集ルートを自動で追尾するシステムを搭載し、ごみ収集作業の効率化と作業者の負担軽減の効果を検証した。また、車両に積載したごみの重量や体積、投入個数をセンサーで感知し、これらの情報をごみ処理施設にインターネット経由で送信するごみ情報共有システムも開発し、ごみ処理施設まで含めた全体の運用効率化なども検証した。

▲自動追尾式ごみ収集車「eCanter SensorCollect」(出所:三菱ふそうトラック・バス)

実証実験で用いたコンセプト車両「eCanter SensorCollect」(イーキャンター・センサーコレクト)は、SAEレベル2の運転自動化機能に相当する自動追尾システムを搭載。車両前方と後方に搭載したミラー兼用のカメラセンサーが運転席から降りた人を自動的にドライバーと認識し、ごみ集積場に到着して収集作業を開始した後も、車両が自動で走行しドライバーを追尾する。ワイヤレス式HMIを通じて遠隔操作もできるため、ドライバーが乗り降りする回数を大幅に減らし、作業時間の短縮や肉体的負担の軽減を図れる。車両に搭載したカメラや超音波式センサー、高精度GPSで車両周囲の障害物や人を感知した場合は、回避や緊急停止で安全を確保するほか、作業者が遠隔操作で車両の追尾を一時停止させることもできる。

実証実験では車両総重量6.4トンでリチウムイオンバッテリー1個を搭載した車両を使用した。

同社は今年度の実証事業にも参画し、引き続き同様のEVごみ収集車を提供。検証結果を踏まえ、次世代型EVごみ収集車の実用化を環境省と合同で進めていく。

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LOGISTICS TODAY編集部
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