ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

技能実習生、23年の法令違反は7602件

2024年8月8日 (木)

産業・一般厚生労働省は7月31日、昨年1年間の外国人技能実習生を受け入れている事業所に対する監督指導(立ち入り調査)や送検などの状況について公表した。重大、悪質な違反として送検されたのは27で、前年の22年より6件増加した。

同省のまとめによると、23年1年間で労働基準法などに違反している可能性があるとして監督指導を受けた事業所は1万378か所で、このうち73.3%の7602か所で違反が発覚した。

違反でもっとも多かったのは「使用する機械などの安全基準」が23.6%で、次いで、「割増賃金の支払い」が16.5%、「健康診断結果についての医師などからの意見聴取」が16.2%と続いた。

検察庁に送致(送検)された27件の違反の内訳は、安全基準と労働時間がそれぞれ7件、報告などが6件のほか、割増賃金の支払い、時間外・休日労働などがあった。

送検された事例には、土木工事現場で技能実習生がショベルカーに引かれて片足を切断するけがを負った労働災害や、自動車整備工場で技能実習生が1か月最大で109.5時間もの時間外・休日労働を強いられていたケースなどがあった。

また、技能実習生から労働条件などに関する違反の相談や通報があったのは141件で前年より4件減少した。内容は重複分を含めて、賃金や割増賃金の不払いが114件ともっとも多く、解雇手続きの不備が35件、最低賃金を下回る賃金が6件だった。

同省では「今後も技能実習生の適正な労働条件と安全衛生の確保に重点的に取り組み、度重なる指導にもかかわらず違反を是正しないなど重大・悪質な事案に対しては、送検するなど厳正に対応する」としている。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com