M&A出版流通大手のトーハン(東京都新宿区)は14日、出版物や雑貨の輸出入を手掛ける日本出版貿易をTOB(株式公開買い付け)やスクイーズアウト(強制買い取り)を組み合わせて子会社化すると発表した。TOBの買い付け価格は1株4000円。買収が成立すれば日本出版貿易は上場廃止となる。
14日時点でトーハンは日本出版貿易の株式を21.51%所有している。買い付け期間は8月15日から9月27日まで。買い付け予定数が下限の19万4700株に達しない場合は買い付けを実施しない。
トーハンと日本出版貿易は、1971年から海外事業で業務提携をしている。しかし、日本出版貿易の経営が悪化したことから、東京証券取引所スタンダード市場での上場維持が困難な状況となり、同社はトーハンと今後の経営について協議していた。同社はTOBの提案に賛同している。
日本出版貿易は、米国などでの日本の文具、雑貨の卸売に強みがあり、トーハンとしては、子会社でキャラクター雑貨の販売を手がけるマリモクラフト(東京都江東区)の海外事業を強化できるとみている。また、トーハン子会社の支援によって、日本出版貿易のアジア地域での事業拡大にも寄与できるとしている。
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