調査・データ米市場調査会社Panorama Data Insights(パノラマデータインサイト)は23日、世界の電気自動車通信コントローラー(EVCC)市場は2023年から10年間で12倍に拡大し、2032年には23億3370万ドルに達するとの予測を公表した。
EVCCは電気自動車(EV)用充電器を管理するためのコントローラーで、充電の開始や停止、充電レートの制御などの機能を制御するために使用される。最近は、多くのメーカーがハイブリッド車向けの自己充電バッテリー技術を開発しており、これによって、電源コンセントや一晩の充電が不要になる。
同社によると、23年の同市場は1億8540万ドルで、32年までの年平均成長率(CAGR)は32.5%に達する。
成長の大きな要因は、二酸化炭素の排出量削減を目指す世界的な取り組みで、各国政府が排出規制を強化し、EVの導入を促進していることから、直接的にEVCCの需要を後押ししている。
現在、無線通信技術への移行が進んでおり、さらにシームレスな充電が可能になるとみられる。将来的には、EVが充電ステーションと無線で通信し、より便利で効率的な自動充電システムの開発につながると期待される。
さらに、再生可能エネルギー源との統合も今後の流れで、これを管理し最適化するEVCCは需要の大幅な増加が見込まれる。
地理的には、アジア太平洋地域が市場成長を牽引するとみられ、中国や日本、韓国などの国々は現在、グローバルなEVサプライチェーンの中で、技術開発や輸出などで重要な役割を果たしている。
ヨーロッパと北アメリカも大幅な成長が見込まれ、EV導入を推進する規制の枠組みやEVを求める消費者意識の高まりが、EVCCの需要を引き続き促していく。
同社は「2032年に向けて、EVCC市場は電動モビリティ革命の中核としての地位を確立する」と指摘。技術の標準化やセキュリティの強化が今後の市場の成長の鍵になるとしている。
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