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アイ・テック、鋼材輸送で鉄道モーダルシフト

2024年12月2日 (月)

環境・CSRアイ・テック(静岡市清水区)は2日、トピー工業(東京都品川区)、日本貨物鉄道(JR貨物)、浜松委托運送(浜松市中央区)、三八五通運(岩手県矢巾町)と、モーダルシフト豊橋北上コンテナ輸送協議会を設立し、鋼材輸送において鉄道輸送を活用したモーダルシフトを実施すると発表した。

▲鋼材の積み下ろしがしやすい31フィート無蓋コンテナ(出所:アイ・テック)

この取り組みは、トピー工業で製造された鋼材製品を、アイ・テックの鉄鋼加工工場「北上D・M・C」へ輸送する工程の一部を、トレーラー輸送から新造した無蓋コンテナを使用した鉄道輸送に切り替えるもの。コンテナは上面と側面を開放可能な仕組みで、クレーンやフォークリフトでの鋼材の積み下ろしが可能となった。これにより、トレーラーの総走行時間を削減、CO2排出量の削減も可能となる。なお、この取り組みは国土交通省の「物流総合効率化法」に基づく総合効率化計画の認定を受け、「モーダルシフト加速化緊急対策事業」、「モーダルシフト等推進事業」に採択されている。

愛知県豊橋市に位置するトピー工業豊橋製造所で製造された鋼材を、アイ・テックが岩手県北上市に新設した北上D・M・Cへ輸送する場合、その際に使用した積み付け用品の返送と合わせ、22トントレーラーで往復1600キロの全区間を陸送する必要があった。

物流の2024年問題に際し、長距離運転がネックとなりトレーラードライバーの確保が困難となることに起因して、東北方面への持続可能で安定した鋼材納入の維持継続が危惧された。また、長距離のトレーラー輸送に伴う多量のCO2が排出されることになり、カーボンニュートラルの観点からも課題となっていたという。

今回確立された輸送フローでは、JR貨物西浜松駅、盛岡貨物ターミナル駅を経由して鉄道輸送を活用。トレーラーの総輸送距離を短縮し、年間のトレーラー総走行時間が61%削減される。また、トレーラーの走行距離の短縮に伴う年間CO2排出量も65%の削減が可能となる。

▲輸送フロー(クリックで拡大)

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LOGISTICS TODAY編集部
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