調査・データ組織開発や人材育成支援を手掛けるオールディファレント(東京都千代田区)は23日、若手社員を対象にした会社の育成支援に関するアンケート結果を公表した。半数以上の若手社員が「業務支援を受けている」と感じている一方、「新しい切り口での考え方」や「業務に詳しい関係者の紹介」の不足が課題となっていると、同社は指摘している。
調査は、同社の研究機関「ラーニングイノベーション総合研究所」とともに、今年10月12日から15日まで、社会人1年目から4年目の若手社員1200人を対象に、インターネットを通じて実施した。その結果の一部を「若手社員1,200名の意識調査(業務支援編)」として公表した。
調査結果によると「上司や先輩からの業務上の支援が十分と感じているか」との問いに対し、「十分にしてもらっている」「してもらっている」と回答した割合は、社会人1年目は60.0%、2年目は60.6%、3年目は57.0%、4年目は58.0%で、半数以上の若手社員が業務支援をしてもらっていると感じていることがわかった。中でも、「十分にしてもらっている」と感じる割合は、1年目が最も高く24.7%となった。
一方、「全くしてもらえていない」との回答は、1年目の20.7%が最も高く、5人に1人が業務支援されていないと感じていることがわかった。
具体的な支援方法については、「職場における必要なマインド・知識・スキル」が27.2%で最も高く、次いで「業界における必要なマインド・知識・スキル」が22.5%、「社会人としての必要なマインド・知識・スキル」が20.2%となり、知識やスキルについては手厚い指導が行われていることがわかった。
一方、「業務に詳しい関係者の紹介」「新しい切り口での考え方」「得意を伸ばすための業務」「苦手を克服するための業務」はいずれも1割以下となり、視野を広げるような支援を受けている若手社員の割合は低かった。
また、支援を受けたときの感情や意識について尋ねると、「安心した」「感謝の気持ちを抱いた」「成長のために頑張ろうと思った」といったポジティブな感情で受け止めていることがわかった。特に、苦手業務で支援を受けたときは、「成長のために頑張ろうと思った」との回答が高く、成長意欲が高まることもうかがえた。
同社では「決められた少人数の上司や先輩だけでなく、組織の縦軸や横のつながりを超え、他部門も含めた縦横斜めの多様な視点を取り入れた育成が必要」だと指摘。「苦手業務が成長意欲を高めることから、中長期的な育成計画と定期的な見直しで、小さな成功体験を積ませ、成長意欲を促進することが重要だ」としている。
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