音声指示倉庫市場、37年までに385億米ドル規模に

調査・データ市場調査のResearch Nester（東京都台東区、リサーチネスター）はこのほど、「音声指示倉庫ソリューション市場」について2025―2037年の予測期間の調査を発表した。

同社の分析調査によると、音声指示倉庫ソリューション市場の規模は24年に57億米ドルを記録し、CAGR（年平均成長律）17.2%で成長し37年までに市場の収益は385億米ドルに達すると予測されている。

同社は倉庫保管における自動化の需要の高まりにより、市場が大幅に成長すると予想。世界経済フォーラムによると25年までに現在の職場の作業の50%以上が機械によって実行されるようになるとされ、自動化されながらも適応性のある倉庫管理方法を提供する音声指示倉庫ソリューションの採用が増えている。また、音声指示倉庫ソリューションの技術はエラーを減らし在庫管理を強化するために製薬業界でますます使用されているという。一方、運用のために従業員をトレーニングするコストが高額であることが市場成長を抑制する可能性がある。また、導入のために多額の資本投資が必要になることも成長抑制の一因となる。

地域別にみると、倉庫数の増加が著しい北米地域で成長し、38.2%という最大の市場シェアを占めると予想。AmazonやWalmartなどの企業が自動化と音声指示倉庫システムに多額の投資を行っており、市場の拡大に貢献している。さらにアジア太平洋地域では、日本のEC（電子商取引）の急速な成長が音声指示倉庫ソリューションの採用を促進し、かなりのシェアを占める見込み。国際貿易局によると日本のBtoB EC市場は3兆米ドルになると予測されている。さらに、日本の労働力の高齢化により音声指示倉庫ソリューションの必要性がさらに高まる可能性がある。

また、同レポートでは世界の音声指示倉庫ソリューション市場における主要企業にBastian Solutions（アメリカ）、DEMATIC（アメリカ）、Ehrhardt + Partner Solutions（ドイツ）、Honeywell International（アメリカ）、Davenforth（アメリカ）を挙げた。

日本市場のトップ5企業としてはソフトバンク（東京都港区）、マゼランシステムズジャパン（兵庫県尼崎市）、ファナック（山梨県南都留郡）、三菱ロジスネクスト（京都府長岡京市）、ダイフク（大阪市西淀川区）を挙げた。

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LOGISTICS TODAY編集部
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