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NXと大成建設、建設副産物の巡回回収で国交大臣賞

2025年12月16日 (火)

認証・表彰大成建設とNIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は16日、両社が協働で開発・運用する「建設副産物巡回回収システム」が「第8回エコプロアワード」で国土交通大臣賞を受賞したと発表した。環境負荷低減や再資源化促進に向けた建設・物流領域の取り組みが高く評価された。

(出所:大成建設、NIPPON EXPRESSホールディングス)

このシステムは従来、建設現場ごとに分散しがちだった建材端材や副産物を、複数の工事現場を1台の車両で巡回回収する仕組み。回収時には観音開きのかご台車「NRBOX」による品目別の見える化と分別精度向上を図ることで、積載率を高めつつ効率的な回収を実現する。回収後は品目ごとに再資源化施設へまとめて二次輸送し、製品納品車の「帰り便」も活用することで運搬コストとCO2排出量の大幅な削減につなげている。

同システムは、2023年の協業開始後、再資源化量の拡大と安定運用体制の確立に成功している。広域認定制度を活用し、従来埋め立て処分されていた建材端材の一部を建材原料として再資源化するスキームを確立。さらに鉄道や船舶へのモーダルシフトも視野に入れ、長距離輸送時のCO2削減を進めている。

建設業界では多種多様な建材端材が混合廃棄物となりやすく、分別やリサイクルの困難さが長年の課題となっている。また、現場ごとの個別輸送は運搬コストや環境負荷の増大を招くケースが多い。このような背景から、両社が共同で開発した巡回回収システムは、物流効率化と環境負荷低減を同時に実現できる仕組みとして注目を集めている。

今後は、回収エリアの拡大や対応品目、建材メーカーの追加を進めるほか、モーダルシフトのさらなる推進により、建設・物流双方のサプライチェーンにおける環境負荷低減に寄与する取り組みを一層強化する方針だ。

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