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斜面の積雪調査でドローンを活用、JR東日本

2025年12月16日 (火)

調査・データJR東日本は15日、鉄道近くの斜面の積雪量などの調査に自動飛行ドローンを導入するため、ことしから実証実験を開始したと発表した。ドローン開発のエアロセンス(東京都北区)の機体を使って、レベル3.5の自動飛行による実験を進めており、ドローンの輸送方法を含めて、本格導入に向けた検討を進めていく。

実証実験を行っているのは、JR東日本新潟支社(新潟市中央区)とエアロセンスのほか、第一建設工業(同)、東鉄工業(東京都新宿区)の4社。ことし4月に只見線、12月に上越線で、実際にドローンを飛行させて、鉄道斜面の状況を調査した。

▲只見線での試験(出所:エアロセンス)

豪雪地帯の新潟では、降雪時に列車を安全に運行させるため、斜面の積雪の状況や雪崩の有無などを確認している。これまでは社員が現地に行って、目視したりドローンを操作したりして確認し、広域の場合はヘリコプターから調査していた。しかし、いずれも時間が必要で、調査に手間もかかることからドローンの活用が可能かどうか検証することにした。

▲上越線での試験(出所:エアロセンス)

エアロセンスは、今回の実証実験に向けて、耐水性をあげたドローンを開発し、コンパクトな運搬ケースに収納できるようにした。調査の際は、東京から新幹線などを使った列車荷物輸送サービス「はこビュン」で輸送することを想定している。機体は国の第二種型式認証を取得しており、目視外飛行でも申請は必要ない。LTE通信による遠隔操作で、最大50キロの自動飛行ができる。

実証実験は、只見線大白川駅-上条駅間と上越線土樽駅-越後湯沢駅間で行われた。飛行時には、同支社の施設管理部門など離れた場所へ飛行画面を送って、リアルタイムに共有したほか、斜面状況調査の精度などを検証した。その結果、従来の点検方法と変わらない精度の調査が可能なことを確認し、今シーズンの斜面検査でのドローン活用を引き続き検討していくことになった。また、「はこビュン」を使ったドローンの搬送についても検証を行う。

JR東日本では「新型の機材の活用や、他路線での運用に向けた飛行計画策定についても検討を進め、調査業務のDXを推進する」としている。

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