拠点・施設大日本印刷(DNP)は16日、次世代半導体パッケージ向け「TGV(ガラス貫通電極)ガラスコア基板」のパイロットラインを埼玉県久喜市の久喜工場に新設すると発表した。12月から順次稼働を開始し、2026年初頭にはサンプル提供を開始する。

▲久喜工場の外観(出所:大日本印刷)
新設されたパイロットラインは、複数の半導体チップを高密度実装する「チップレット」技術の進展を背景に、次世代半導体パッケージの信頼性・性能向上を図る目的で構築された。DNPが提供するTGVガラスコア基板は、マザーボードと半導体チップの間に配置されるFC-BGA用のコア材料で、ガラスに微細な貫通電極を形成することで、高密度な電気接続を実現する。

▲新設されたTVGガラスコア基板のパイロットライン(出所:大日本印刷)
対象パネルは510×515ミリメートルの大型サイズで、ガラスの剛性により反りを抑制し、基板として求められる平坦性を保持する。製品は、孔に銅を充てんする「充填タイプ」と側壁に金属を密着させる「コンフォーマルタイプ」の2種を展開。高アスペクト比・高品質製品を主軸に量産体制の構築を目指す。
また、同工場は出版印刷を主力としてきたが、既存の人材・設備リソースを最適化し、半導体領域への事業転換を進めている。今後は市場動向を見据え、2028年度の量産開始を計画する。
同社は、12月17-19日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「SEMICON Japan 2025」で同製品を展示する予定。
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