ロジスティクス記録的な大雪による物流への影響は深刻だ。今年に入り、豪雪による道路区間の通行止めやトンネル渋滞が起きる事態も起きている。土砂災害など二次被害への警戒も怠れない。そうした悪天候を見極め、物流網を円滑に循環させるためのリスク対策として、AIG損害保険(東京都港区)が同社の国内物流総合運送保険、運送業者貨物賠償責任保険に加入している顧客に対し、2024年10月1日から始めた「物流管理者気象支援サービス」が注目を集めている。文字通り、異常気象が見込まれる場合、物流管理者を対象に、気象の詳細と交通への影響予測を提供するサービスだ。
提供するのは同社が日本気象協会が出した物流事業者向けの気象情報を基に取捨選択、簡潔に取りまとめた気象情報のほか、気象予報士のコメント、気象の悪影響が及ぶ高速道路の情報だ。実際、過去最大級の降雪が懸念されていた1月10日に配信した高速道路影響予測を添付した「強風および降雪に関する情報」では南岸低気圧による降雪予報の難しさを指摘した上で、「大雪と事前に予測されていない場合でも、当日には大雪になる可能性がある」と警鐘を鳴らし、不測の事態への注意を促した。
「物流業界におけるリスクマネジメントを強化する重要なツールとして、異常気象の影響を事前に把握し、物流の遅延を最小限に抑えることを目指します。これにより、降雪や台風の予想に基づいて迅速にルート変更でき、コスト削減や顧客満足度の向上への寄与を期待しています」(同社海上保険部リージョナルマリン・リスクコンサルティングマネージャーの竹内玲氏)
19日現在、日本各地で大雪予報が出ている。このサービスも含め、あらゆるリスク対策を講じて、物流の遅延を防ぐべきだ。
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