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キューネ、海運・航空が回復で収益が安定成長 

2025年3月5日 (水)

財務・人事スイスの大手物流企業キューネ・アンド・ナーゲルは2024年の業績を発表し、通年の売上高が248億スイスフラン(前年同期比4%増)に達したことを明らかにした。営業利益(EBIT)は16億スイスフラン、純利益は12億スイスフランとなった。同社は、新たな成長機会として北米とアジアでの買収を進め、組織の効率化を図ったことで、2024年後半に海運・航空物流分野の収益が改善したとしている。

部門別では、海運物流の売上高は93億スイスフランで、前年比8%増加。コンテナ取扱量は430万TEUに達し、EBITは8億5100万スイスフランだった。また、同社は2024年11月に米国のIMCロジスティクス(年間取り扱い220万TEU)を買収し、港湾・鉄道・顧客施設間の輸送ソリューションを強化した。

航空物流では、売上高が73億スイスフラン(前年比5%増)となり、取扱量は210万トン(6%増)に拡大。特に生鮮品、医薬品、半導体、航空宇宙分野での需要が堅調だった。

陸上物流は、欧州経済の低迷の影響を受け売上高が35億スイスフラン(前年比2%減)となったが、カナダの通関業者ファローや東南アジアのシティゾーンエクスプレスの買収により、サービス拡充を進めた。

また、契約物流部門では、イタリア・マントヴァにアディダス向けの自動化倉庫を開設し、南欧・東欧の市場を対象に最大50万件の出荷処理を可能にした。

キューネ・アンド・ナーゲルは、2024年の業績について「地政学的リスクがある中でも、安定した収益成長を実現した」と評価。2025年3月25日の資本市場デーで今後の戦略計画を発表する予定としている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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