フード菓子・弁当の包装資材や食材通販を展開するタイセイは17日、東証マザーズ市場に株式を上場した。冷凍・冷蔵倉庫、食材専用倉庫の建設や「個人向け物流システム」の開発に乗り出す。
同社の中核事業に成長している通販サイト「cotta」(コッタ)は和洋菓子店やパン販売店などの法人顧客6.5万軒、個人顧客14万件に対し、菓子・パン用資材や製菓材料など2万5000品目を取り扱っており、サイトのページビュー(PV)は月間500万PVに達する。
大分県津久見市の本社周辺に延床面積1800平方メートル超の倉庫を3か所配置し、1点からの注文や低価格、自社倉庫からの直送による翌日配送などを強みとして、すべて自社で流通業務を手掛けている。
マザーズ上場に伴う公募増資によって5億2468万円を調達し、2016年度中に本社物流センターの拡大に投入する。
具体的には、本社近隣の4950平方メートル(1500坪)の土地を購入して冷凍・冷蔵倉庫、食材専用倉庫を建設、取扱商品の拡充と出荷作業の効率化を図るほか、少量ピッキングに特化した物流システムを構築し、個人向けシステムとして作業コストの低減と処理能力の向上につなげる。
新倉庫は取得価額が1億2000万円で、総床面積は3万3000平方メートル(1万坪)規模となる見通し。建物建設費用に4億円、システム開発費に4000万円、設備費用に4000万円を充てる。