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オートストア、AIピッキングなど最新技術を公開

2025年3月12日 (水)

(出所:オートストア)

ロジスティクスオートストア(ノルウェー)は11日、大規模で高スループットの倉庫自動化を実現する最新技術を発表した。企業が迅速な配送に対応するためのニーズが高まる中、ロボットピースピッキングソリューションや先進的なワークステーション、強力なソフトウェアパッケージを投入する。

今回の新技術の中核となるのが、AIを活用した「CarouselAI」だ。米国Berkshire Greyと共同開発したこのロボットピッキングソリューションは、労力を要する注文ピッキングプロセスを自動化し、最高水準のSKU処理能力と24時間365日の稼働を実現する。また、既存顧客向けには、大規模なインフラ変更を伴わずにシームレスな移行を可能にする「CarouselAI Upgrade」も提供する。欧州および北米では2025年夏から導入が開始され、日本を含むアジア太平洋地域については今後発表予定となっている。

「VersaPort」は倉庫の運用効率と安全性を向上させる新たなワークステーションで、機械的な改修を必要とせず、変化するワークフローに柔軟に対応できる点が特徴だ。単独運用だけでなく、複数のシステムと連携し、入出庫業務の切り替えをスムーズに行える。倉庫管理システムとの統合により、クリック一つで業務の切り替えが可能となり、将来的な拡張にも対応できる設計となっている。

さらに「Essentials Software Package」は、AutoStoreのシステムパフォーマンスを最適化する包括的なソフトウェアパッケージで、リアルタイム分析機能やインテリジェントなレポーティング機能を備える。シンプルなハードウェア設計と連携し、運用プロセスの効率化を促進する。このソフトウェアパッケージは、3月4日より全世界で提供開始された。

加えて、標準化されたプラグアンドプレイ方式の「Pio」製品ラインが拡張され、小規模スペースでも高い効率を発揮するコンパクトな設計を採用。企業は多額の初期投資を必要とせず、サブスクリプションモデルで最新の自動化技術を導入できる。欧州および北米では今後提供予定で、日本を含むアジア太平洋地域の発売時期は未定となっている。

新型サービスタワーも発表され、ロボットの輸送をリフトで、スタッフの移動を階段で行う仕組みにより、従来の中2階レベルのサービスエリアが不要となる。これにより、収納スペースを最大化し、インフラコストを削減できるほか、小規模施設での自動化導入を容易にし、大規模施設では緊急時のアクセスを向上させる。欧州と北米ではすでに導入が始まっており、アジア太平洋地域では25年末までに展開予定としている。