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富士通、モバイル製造部門を再編・統合、物流合理化

2010年12月7日 (火)

ロジスティクス富士通は7日、那須工場でのモバイルシステム製品の製造・品質保証機能を、同社の完全子会社で国内市場向けフォトニクス製品の開発・製造を担う富士通テレコムネットワークス(FTN)に移管し、小山工場で両製品の製造・品質保証機能を集約・統合する、製造インフラの一元化方針を発表した。

 

これにより、両製品の製造効率化を進め、ネットワーク事業の体質を強化するとともに、モバイルシステム製品、フォトニクス製品のそれぞれで培った製造・品質の技術・ノウハウを相互の製品製造に活かす。

 

これまで富士通グループでは、携帯電話基地局装置を中心としたモバイルシステム製品を那須工場で、光伝送装置を中心としたフォトニクス製品を小山工場でそれぞれ製造していたが、モバイルシステムとフォトニクスの製品境界が徐々になくなりつつあるため、2011年9月末の完了をめどとして、モバイルシステム製品の製造・品質保証機能を小山工場に移管し、製造インフラを一元化する方針を決めたもの。

 

今回の製造部門の再編・統合に伴い、小山工場の製造スペースを一部拡張し、モバイルシステム製品の製造ラインを那須工場から移管。モバイルシステム、フォトニクスの両製品に対応できる製造体制を構築する。また、両ネットワーク製品の製造拠点統合により、物流業務や倉庫業務の合理化を進めるとともに、共通業務を集約することで業務効率化を推進する。那須工場は、富士通グループでの携帯電話端末の主要製造拠点として、スマートフォンを含めた今後の製品ラインナップ拡充に向けて製造体制を強化していく。

 

スマートフォンの普及による通信トラフィックの増大や、次世代通信方式であるLTEのサービス開始に向けて、今後のネットワーク機器市場は世界的に拡大が見込まれている。こうした市場環境の中で、モバイルシステム製品にも光インターフェースを備えた機器が増加し、フォトニクス製品でも無線機能とのネットワーク接続が必要となる中で、無線系、伝送系の個々の装置だけでなく、今後は無線機能と光伝送機能を融合した通信ネットワーク製品としての需要拡大が見込まれている。