
(出所:鈴与)
調査・データ物流大手の鈴与は14日、大地震で津波が発生した際に避難場所を周辺にいる人たちに知らせるため、大型バルーンを「避難標識」として自動的に掲げる実証実験を、同社の協力で東北大学の学生らが実施したと発表した。学生らは実験結果を基に改良を進め、2027年度の実用化を目指す。
実証実験は東北大学の学生らが取り組んでいる「津波バルーンプロジェクト」の一環で、津波の発生が予想される場合、津波避難タワーや避難ビルなどの緊急避難場所を一目で確認できるようにし、速やかな避難を支援することで人的被害の軽減を目指している。
バルーンは地震情報や津波警報を受けると起動する仕組みで、ヘリウムガスを自動で充填し上空に上昇させる。夜間時にはライトアップできるようにもする。
実証実験は同月12日、同社が運営する大型商業施設「エスパルスドリームプラザ」(静岡市清水区)の屋上で行われ、ガスの充てんや放球、上昇、下降についての動作を確認した。
実験ではガスの充てんに5分15秒かかり、30秒で想定した高さまで上昇した。今後、始動から2分程度での掲揚完了を目指す。また、バルーンの上昇中にロープが絡まったり、ガスの充てん量がやや多かったりするなどの課題が見つかり、今後も実用化に向けて改良と検証を続けていく。
同社は「港湾地域の防災力向上や災害発生時の被害軽減に貢献できるよう引き続き支援を検討していく」としている。
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