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公取委、無償保管させたカヤバに下請法違反で勧告 

2025年4月24日 (木)

行政・団体公正取引委員会は24日、油圧機器メーカーのカヤバ(東京都港区)に対し、下請け事業者167社に金型や治具を無償保管させていた件について、下請代金支払遅延等防止法違反として勧告を行った。

公取委の調査によると、カヤバは2023年4月1日以降、資本金3億円以下の下請け事業者に対し、油圧緩衝器や油圧機器の部品製造用の型と治具5756品番分を無償で保管させていた。同社は下請け事業者が自己負担で更新した型や治具についても、長期間発注しないまま保管を継続させた。この行為により、下請け事業者は保管場所の確保と管理に係る費用負担を強いられ、利益を不当に害するものと認定された。

公取委は勧告で、カヤバに対し、型と治具の保管に関する費用相当額の支払いを公取委の確認を得たうえで速やかに実施するよう命じた。取締役会で違反行為の事実確認と再発防止を決議し、発注担当者らに型や治具の適切な管理に重点を置いた下請法の研修実施を求めた。さらに、これらの措置内容を役員と従業員に周知徹底し、取引先下請ぇ事業者への通知と公取委への報告も義務付けた。カヤバは現在、型と治具の廃棄や保管費用支払いの手続きを進めている。

資本金276億4760万2330円のカヤバは、油圧緩衝器や油圧機器などの製造販売を手がけている。今回の勧告を受け、同社は社内体制の整備や再発防止策の実施、取引先下請事業者への通知、公取委への報告が求められた。

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LOGISTICS TODAY編集部
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