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日販、九州日販会総会で戦略展開を説明

2013年10月24日 (木)

話題日本出版販売(日販)は24日、福岡市で日販、書店、出版社などがつくる「九州日販会」の総会を22日に開催し、233人が出席したと発表した。

総会では、2012・13年度の同会拡販銘柄として取り組んできたPHP文庫・三笠文庫の拡販書店表彰式を行い、清水卓智・PHP研究所社長と押鐘太陽・三笠書房社長が売上上位店舗を表彰した。

続いて、日販の平林彰社長によるプレゼンテーションが行われ、日販九州支店、九州日販会のそれぞれの取り組みと、日販の戦略展開説明があった。

平林社長は、日販が今年度から始めた「支店長レコメンド銘柄」、成功事例の水平展開によって九州支店がとりわけ大きな成果を残していること、九州日販会が独自の取り組みとして出版社と提携して店頭での拡販に取り組んでいることを説明。

さらに、日販の戦略展開として「PARTNERS契約による書店へのインセンティブ還元」「Maga-STOCKを活用した雑誌定期購読の獲得」「祭による買上客数UP」の3点を紹介した。

総会終了後は、商談会と講演会が開かれ、講演会では「コンピュータ書の現状と増売」と題して、コンピュータ出版販売研究機構(CPU)7社が、コンピュータ書の市場と関連書の販売方法を説明。

また、電子書籍の動向について「アマゾンの参入により、市場はますます拡大している。紙と電子の棲み分けを確立することと、書店店頭での電子書籍販売を検討することが必要」と語り、参加書店は関心をもって聴講した。

その後行われた懇親会では、九州日販会代表として、冒頭の審議で名誉会長に就任した安徳寛・ブックスあんとく会長が挨拶を行った。

■安徳寛氏の挨拶
「皆さんは日販会がどのようにして始まったかご存じだろうか。私が書店を始めた当時は、”昭和会”など、外商を中心に営む書店の会があり、勉強会や情報交換などを重ねることで企画品の拡販に努めていた。しかし、外商だけでは書店業を営むことができない時代が到来し、店頭販売の重要性が高まってきた。そこで、当時積文館書店社長だった八木英蔵氏を中心に、福岡日販会を設立した。日販会では、講師を招いて勉強会を開催したり、書店間の情報交換の場を設けたりして、店頭販売力を強化するための取り組みを進めてきた。現在は九州日販会へと発展して当時よりもかなり大きな組織となり、出版社の協力のもとで店頭販売コンクールを開催するなど、会員書店の店頭販売力強化に取り組んでいる。時代は変化し、出版業界も変化している。それに対応できなければ生き残っていけない。会員書店の皆には、変化に対応できる書店として今後も発展していくことを強く望む。新会長のもと、九州日販会一丸となって店頭販売力強化に取り組んでもらいたい」