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ヒューリック、シンガポール最先端物流施設へ出資

2025年5月16日 (金)

財務・人事ヒューリック、西松建設、芙蓉総合リース、リサ・パートナーズの4社は16日、シンガポールの最新鋭物流施設「Sunview Logistics & Container Hub」(Sunview Hub)への投資を発表した。プロジェクトは、アジアパシフィック地域で物流開発を展開するESR(香港)と提携し、日本企業による投資家コンソーシアムとして推進される。

Sunview Hubは、シンガポール西部のジュロン工業団地に位置し、7万2000平方メートルの敷地に6階建て倉庫と2階建て自動コンテナデポを整備する。総延床面積は14万3000平方メートルで、2027年の完成後にはシンガポール国内最大級の物流施設となる予定だ。

屋上には発電容量7メガワットの太陽光発電システムを設置し、単一施設としては最大級の規模となる見込みで、施設全体のエネルギー需要を大幅に賄う。Sunview Hubの自動コンテナ収納・取り出しシステムは、2万TEU(20フィート換算)のうち1万6000個の仕分け・保管が可能だ。これにより、土地利用を67%削減、保管能力を30%拡大、ドライバーの待機時間を66%以上短縮し、全体の業務効率を30%が向上する見込みだ。

▲Sunview Logistics & Container Hub (出所:ヒューリック)

ヒューリックは堅調な事業基盤と安定的な収益から、引き続き前向きな見通しを示している。今回のESRとの協業により、優良テナントを擁する物件への投資を通じて、シンガポールでの事業展開を加速する。西松建設はグローバルな建設企業として持続可能な社会基盤の構築を目指す。芙蓉総合リースは、中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」に沿って、社会的価値と持続的成長の実現を追求。リサ・パートナーズは、専門性の高いクロスボーダービジネスを通じて海外展開を推進する。

本プロジェクトでは、ESRの事業基盤と経営資源を活用し、投資家や物流事業者向けの革新的なソリューションを提供すると同時に、シンガポールの物流インフラ整備とグローバルハブ機能の強化を目指す。CEVA Logisticsは、顧客ニーズに応える専門的な物流ソリューションを通じて、持続可能で自動化された施設運営を展開。アライドコンテナグループ(シンガポール)は、業務の効率化と環境負荷の低減に取り組む。Sunview Hubの完成により、ESRの現地資産は60件を超え、質の高い物流スペースと投資機会を提供する基盤が強化される。

ESRは、シンガポール市場での長期的な事業展開を通じて、活力ある不動産・物流エコシステムの発展に貢献する。運用資産残高24兆8,000億円、総延床面積5,008万平方メートル(2024年10月末時点)を有し、今後も持続可能性を重視した運営を継続する。

ESRは本開発プロジェクトにおいてクロスボーダー投資サービスプロバイダーのTRI Investment Managementと協力し、日本企業による投資家コンソーシアムを形成した。アンカーテナントとして、シンガポール最大級のコンテナ輸送・ヤード運営事業者であるアライドコンテナグループと、世界有数の3PL企業であるシーバ・ロジスティクス(フランス)が入居を予定している。シーバ・ロジスティクスは本施設の参画により、シンガポール国内で18拠点・総面積37万平方メートルの展開となり、国内2位の規模に成長する。

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LOGISTICS TODAY編集部
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