UI JAPAN、滋賀県湖南市に新物流HUBを開設

拠点・施設UI JAPAN（東京都港区）は6月30日、滋賀県湖南市で、延床面積18万8140平方メートルのマルチテナント型物流施設「UI湖南ロジスティクスセンターII」が完成したと発表した。同社は本施設を滋賀県最大の複数テナント向け物流施設として位置付けている。本施設は石部緑台地区計画区域内に建設され、1期・2期合わせた総敷地面積は14万4000平方メートルとなる。UI湖南ロジスティクスセンターⅠは2024年4月に竣工済み。

▲「UI湖南ロジスティクスセンターⅠ」（左、2024年4月竣工）と「UI湖南ロジスティクスセンターII」（右）（出所：UI JAPAN）

新施設は名神高速道路・栗東湖南インターチェンジ（IC）から2.1キロ、栗東ICから5キロに位置する。大阪市内へ60分、名古屋市内へは100分での配送が可能となる。国道1号栗東水口道路を経由したアクセスにより、交通混雑の影響が少ない安定した物流システムを実現している。施設は柱RC梁S造の4階建てで、1フロアあたり最大6テナント、全体で24テナントの入居が可能。中央車路を活用することで、1フロアごとの大規模運用から小分割区画まで柔軟な対応を実現した。

物流動線面では、車両専用ランプウェイを上り・下り別々に設けている。各階で10トントラックなどの大型車が直接荷物の出し入れを行える。バース間口スパンは11.5メートルで、1バースにつき10トントラック3台の同時接車に対応。1階は両面バースとし、床荷重1平方メートルあたり2.5トンを確保することで多様な荷役ニーズにも適応する。有効梁下高さ6.0メートルにより高積み保管が可能となり、保管効率の向上も実現した。トラック待機場は、10トントラック76台、40フィートトレーラー10台分のスペースを備えている。

（出所：UI JAPAN）

職場環境整備にも重点を置いている。倉庫内空調、ラウンジ、24時間無人コンビニエンスストア、シャワー室、ドライバー専用トイレなどのアメニティを設け、働きやすい職場環境の構築を目指す。バースには、入居企業従業員が不在時でも荷物の受け渡しが可能な「置き配バース」を設置し、ドライバーの待機時間短縮も図っている。非常用発電設備の設置により事業継続性にも取り組んでいる。

環境対策では、断熱性に優れる外壁材や人感センサー付きLED照明を設置することで省エネルギーを実現し、電力消費と環境負荷の低減に取り組んでいる。CASBEE Aランク、BELS5スター、ZEB Readyの環境認証も取得。屋上には屋根置き型太陽光発電所の設置を計画。地域社会への電力供給によって低炭素社会の実現と地域との共生を促進している。

UI JAPANはアジア全域で産業用不動産の開発や管理に取り組んでいる。不動産ファンドマネージャーとして08年から累計47億米ドル超、210万平方メートル超の物流施設投資・開発実績を持つ。25年にはシンガポールのバウステッド・プロジェクツ・リミテッドと統合し、日本、中国、シンガポール、ベトナムにまたがる物流不動産プラットフォーム「UIB」を設立した。今後もアジア地域の物流インフラの高度化に注力していく。

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LOGISTICS TODAY編集部
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