調査・データ自動配送ロボットの開発および運用を手がけるLOMBY(ロンビー、東京都品川区)は19日、セブン-イレブン・ジャパンとスズキと連携し、東京都八王子市の南大沢エリアで自動走行ロボットによる商品配送実証実験を同日から開始すると発表した。配送は2店舗を基点とし、集合住宅のエントランス周辺や個人宅を含む南大沢エリア全域を対象とする。これは国内の屋外ロボット配送において、配送エリアと対象戸数で最大規模となる。

▲国内の屋外ロボット配送において、配送エリアと対象戸数で最大規模となる(出所:LOMBY)
実証実験では、セブン-イレブンの商品お届けサービス「7NOW」の注文品をLOMBYの自動走行ロボットが配送する。このロボットは、スズキの電動車いす技術を活用した電動台車をベースに、AI(人工知能)と自動運転技術を組み合わせて安全な走行を実現。信号や横断歩道も自動認識し、3000アイテムの商品配送が可能だ。ロボット配送を希望しない場合や混雑時には、通常の配送業者による配送に切り替えられる仕組みも整備した。
実証実験地域となる多摩ニュータウンは階段や坂道が多く、高齢化が進んでいる。LOMBYは、セブン-イレブン、スズキ、南大沢スマートシティ協議会と連携し、高齢世帯や移動困難な住民への負担軽減と利便性向上を目指している。
LOMBYは2022年の設立以来、自動配送ロボットの開発・運用を通じてラストマイル輸送の課題解決に取り組んできた。2023年にはスズキと共同開発契約を締結し、スズキが「電動モビリティベースユニット」の設計・開発、LOMBYがロボットの試作や配送システムの開発、実証実験を担当している。
開発過程では、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「革新的ロボット研究開発基盤構築事業」の助成を受けた。都内では東京都スタートアップ社会実装促進事業で運用コスト検証を進めてきた。2025年度中の量産化に向け、NEDOディープテック・スタートアップ支援事業の支援を受けて実用化を目指している。
LOMBYは、スズキの電動車いす技術を活用した電動モビリティベースユニットを採用し、各パートナー企業と協力して多様な課題解決に取り組んでいる。今後は屋外ロボット配送の実用化とエリア拡大を見据え、他地域へのサービス展開も計画中だ。
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