サービス・商品エーディエフ(大阪市西淀川区)は20日、同社製品の物流ボックス「ダンカーゴ」のサブスクリプション事業を始めると発表した。同社の高井田工場(大阪府東大阪市)をサブスク拠点として6月5日にプレオープンする。
アルミ製品の設計・製造・販売を手がける同社が提供するダンカーゴは、輸送や保管の現場で空間を有効活用できる物流ボックス。ダンカーゴは積み重ねが可能な構造を持ち、物流2024年問題の解決策として需要が増えているという。期間限定の運用やテスト利用、短期貸し出しの要望が相次いだため、サブスク型で提供する。

▲「ダンカーゴ」の活用イメージ(出所:エーディエフ)
高井田工場では製造、貸し出し、修理、洗浄、保管まで一括して管理する。物流の効率化と業界内外の交流促進につながるサービス拠点となる。夏場に溶けやすいチョコレート菓子への対応など、サブスクのラインアップも拡大する。断熱パネルと保冷材を活用した「ダンサーモ」シリーズは、23度以下を維持でき、近距離配送なら保冷材なしでも輸送が可能だ。7度以下で運ぶ必要のあるチーズや冷蔵品でも、「ダンサーモ+保冷材」で24時間冷蔵状態に保ち、冷蔵車不足を補う。気密性を高めた「におわンテナー」では、タイヤ、コーヒー、漢方など特有の匂いを持つ製品を、衣類や米、お茶といった匂い移りしやすい品と共同輸送できる。
同社はサブスクに使用する物流ボックスすべてに「グリーンアルミ」を採用する。グリーンアルミは水力や風力、太陽光、地熱、バイオマスなど再生可能エネルギーだけを利用して生産している。積載効率向上による車両手配数とCO2排出量の削減も期待できる。「買う」だけでなく「借りる」という新たな物流ボックス利用の普及を狙う。
洗浄工程の自動化も進めている。専用高温洗浄機を開発し、これまで2人の作業員が手洗いで1時間あたり8セットの洗浄だった工程を同100セットに拡大した。投入口、取り出し口合わせて2人で8時間稼働すれば、1日あたり800セットの洗浄が可能。60度の温水とブロワーで洗浄・乾燥し、洗剤を使わない。内部の水はフィルター循環する。
同社は今後、サブスクで利用可能なダンカーゴのラインアップを拡充し、多様な利用者の要望に合わせたサービスを提案していく。継続的な提案・改善で、物流現場の変革と効率化を推進し、環境負荷低減を目指すとしている。
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