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独ランクセス、エコタイヤで燃費8.5%削減を実証

2013年11月27日 (水)
ランクセスが提供する「運送車両向け計算アプリ」イメージ

ランクセスが提供する「運送車両向け計算アプリ」イメージ

国際ドイツのランクセスは27日、化学業界向けロジスティクスを手掛けるタルケ社とともに8月から10月までトラック用タイヤの路上テストを実施した結果、「エコタイヤ」を装着したトラックは燃料消費を8.5%低減したと発表した。

EUのタイヤラベリング制度でD等級に分類されたタイヤを装着する、40トントラック300台の車両をB等級タイヤに切り替えた場合、年間150万ユーロ(2億円)の燃料費削減が可能になることが分かった。二酸化炭素排出量は年間3000トン以上の削減となる。

テストで使用したトラックと同仕様の車両(写真ランクセスAG)

テストで使用したトラックと同仕様の車両(写真ランクセスAG)

テストは8月から10月までの期間、ドイツとフランスの都市間で実施。タルケ社のトラックと同じ仕様の40トントラック2台が、ドイツのヒュールスからフランスのルースまでを同じルートで30往復走行した。1往復650キロの走行距離で、このうち高速道路の走行距離は635キロ。2台の運転手、積載重量、燃料補給方法は常に同じで、このテスト期間中の2台のトラックの総走行距離は4万キロだった。

テスト車両は同じ燃料消費量であることを確認するために、最初は2台とも、EUのタイヤラベリング制度でB等級に分類された「エコタイヤ」を装着。テスト走行が半分終わった段階で、1台がD等級の標準タイヤを装着した結果、B等級のエコタイヤを装着したトラックは、走行距離100キロあたり燃料消費量25.4リットルとなり、D等級タイヤを装着したトラックより2.36リットル低減した。

これは、燃料の8.5%の削減に相当し、B等級タイヤを装着したトラックの二酸化炭素排出量は1万キロあたり、少なくとも700キロ低減となる。

ランクセスでは、運送会社向けに設計された計算プログラムを8月末から提供しており、このアプリによって、運送会社は効率的に車両の燃料消費、経費を計算できる。エコタイヤに切り替えた場合、長期的にどれくらい燃料を削減できるかを自社で計算できるほか、エコタイヤに投資したメリットがどの時点で発生するか、保有車両の二酸化炭素排出量の削減値も計算することができるという。