拠点・施設ホテル、病院向けリネンサプライサービスを展開するヤマシタ(静岡県島田市)は14日、関西エリアで急拡大するインバウンド需要に対応するため、リネンサプライの新工場「ヤマシタ奈良ホテル関連工場」を、奈良県安堵町に新設すると発表した。
同社ではホテルリネン分野で、特にインバウンド需要が集中する関東・関西圏の供給体制強化を進めている。現状、関東では3拠点を構えているのに対し、関西は三重県の1拠点のみで、拡大する需要への対応力強化と物流リスクが課題だった。このため、今後の需要拡大も見据え、新工場の建設を決めた。
新工場は敷地面積9900平方メートル、延床面積6600平方メートルで、総工費は54億円を見込む。着工は7月15日で、来年9月の操業開始を予定している。その後、2030年を目途に生産能力の最大化を進める。
絡んだシーツを自動的にほどく機械や汚れを見つける検査装置、工場内工程間の自動搬送、熱回収システムなどの設備を導入し、省人化と省エネルギー化を図る。
当面は従業員70人態勢で、同社工場の中では最大の1日40トンのシーツやタオルなどのホテルリネンを供給。設備増強後の30年には1日86トン、1万7000室分のリネンを供給する。対応エリアは大阪府、奈良県のほか、京都府南部、和歌山県北部、神戸市など兵庫県東部を予定している。
リネンサプライ業界は、洗濯や仕上げ、配送、回収といった時間的制約が大きく、労働集約性が高い。このため、省人化や省力化の推進が課題となっている。同社は「新工場では高い生産性により関西エリアにおけるコストリーダーシップを実現し、新工場への投資回収期間の短縮も目指す」としている。

▲完成イメージ(出所:ヤマシタ)
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。