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自動運転トラック輸送、日中運行と緊急時対応を検証

2025年7月15日 (火)

ロジスティクス自動運転技術開発のT2(東京都千代田区)は15日、「自動運転トラック輸送実現会議」の参画企業5社とともに、レベル4自動運転トラックの社会実装に向けた実証を7月中旬以降に開始すると発表した。

自動運転トラック輸送実現会議はT2が主導し、2024年11月に発足。現在は物流事業者や自動車メーカーなど14社が参画し、レベル4自動運転トラックの導入に向けて課題整理や情報共有を行っている。今回の実証では、関東-関西間の昼間時間帯での幹線輸送オペレーションの構築、遠隔監視と緊急時対応手順の確認という2つのテーマを検証する。

1件目の実証は、昼間の幹線輸送での運行ダイヤやオペレーションの構築を目的とする。現在、関東-関西間の長距離輸送は夜間に集中しており、ドライバーの拘束時間の関係から往復に2日以上を要する例も多い。昼間時間帯の輸送を拡大することで、輸送の効率化やキャパシティー向上の可能性がある一方、一般道での有人運転と高速道路での無人運転の切り替えを行う拠点の混雑や、昼間の幹線貨物量の確保といった課題があるとされる。

▲切り替え拠点のイメージ(クリックで拡大、出所:T2)

実証は23日から24日にかけて関東-関西間の一部高速区間で実施予定。T2のレベル2自動運転トラックを用い、福山通運と三井倉庫ロジスティクス(中央区)が荷物を提供する。切り替え拠点の通過時間や運行リードタイム、想定したオペレーションパターンの妥当性などを検証する。

▲日中輸送の実証イメージ(クリックで拡大)

2件目の実証は、遠隔での車両監視、緊急時対応手順に関するもの。レベル4では無人走行を前提とするため、異常発生時の対応体制が必要となる。実証にはKDDI、三井住友海上、日本郵便が参画。KDDIは通信ネットワークと監視システムの提供、三井住友海上は現場対応やレッカー手配、日本郵便は高速道路外の一時退避場所を提供する。検証では、異常検知後の対応の実効性や継続輸送体制の構築可能性、関係機関との連携に関する課題などを確認する。

▲遠隔車両監視と緊急時対応の実証イメージ(クリックで拡大)

両実証はT2が全体マネジメントを担い、いずれも同社のレベル2自動運転トラック(ドライバー乗車)を用いて実施する。実証で得られた結果は、今後のレベル4商用化に向けた運用構築や制度設計への議論材料として活用される見通しだ。

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