サービス・商品クラウド物流管理ソリューションを展開するHacobu(ハコブ、東京都港区)は23日、物流DX(デジタルトランスフォーメーション)に特化したシステムインテグレーション事業「Hacobu Solution Studio」(ハコブ・ソリューションスタジオ)を開始したと発表した。
同社はこれまで、SaaS型クラウド物流管理ソリューション「MOVO」(ムーボ)シリーズと物流DXコンサルティング「Hacobu Strategy」(ハコブ・ストラテジー)を展開してきた。今回のサービス開始により、システム構築・連携領域にも支援の幅を広げ、企業の物流DX推進をより包括的にサポートする。
Hacobu Solution Studioの最大の特徴は、既存の基幹システムにある商流情報との接続を視野に入れ、柔軟かつ持続可能なシステム連携を実現する点だ。「SaaSと基幹をつなぐワンストップの設計力」により、多くの企業が抱える、導入したSaaS製品と既存の基幹システムがつながらない課題を解決する。また、「SaaSメーカーとしての実装知と現場解像度の高さ」を生かし、物流現場の実態に即したシステム構築を可能にする。さらに、「スピードと柔軟性を両立した最速実装」をAI(人工知能)技術の活用で実現し、企業ごとの業務要件や運用実態に応じた柔軟なカスタマイズ対応を提供する。
物流DXシステムインテグレーション事例として、花王豊橋工場における次世代自動化倉庫へのバース予約受付システム「MOVO Berth」(ムーボ・バース)導入が挙げられる。このプロジェクトでは、MOVO Berthと車番認証システム・倉庫制御システム(WCS)とのAPI連携によるスマートな運用体制を構築した。これにより、トラックの到着情報に基づき自動でバースを案内し、ドライバーへのSMS呼び出し、貨物の荷そろえ指示、入退場処理までをすべて連携システムで自動化。従来1時間かかっていた場内滞在時間を20分から30分程度に短縮し、ドライバー負荷の軽減と庫内作業の効率化を同時に実現した。

▲花王ではトラック誘導と出荷指示の自動化により、滞在時間を削減した(出所:花王)
Hacobu取締役執行役員COO(最高執行責任者)の坂田優氏は「SaaSやコンサルティングだけでは届かない最後の壁がある。特に既存システムとの接続や現場特有の運用課題に対応するには、構想だけでなくシステム実装まで伴走できる力が求められている」と語った。さらに、「SaaSメーカーとしての開発知見と物流現場で培った解像度を武器に、構想から実装・運用までを一貫して伴走する」と述べている。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。