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世界の木製パレット市場、32年に38億米ドル規模に

2025年7月28日 (月)

調査・データ米市場調査会社パノラマデータインサイトは25日、世界の木製パレット市場は2032年に38億米ドル規模に達し、22年23億米ドルの1.7倍にまで拡大するとのレポートを公表した。この間の年平均成長率(CAGR)は5.4%となる。

レポートによると、国際貿易の拡大やEC(電子商取引)など世界経済の成長に伴い、貨物の輸送に使用されるパレットの需要が急増している。特に、強度と耐久性の高い木製パレットは、医薬品、電子機器などさまざまな産業で広く利用されている。また、木製パレットはほかの素材に比べて比較的安価なため、中小企業を含む多くの企業にとってコスト効果の高い選択肢となっている。

環境への意識の高まりも市場を後押ししている。木製パレットは、リサイクルや再利用が可能なため、環境負荷を低減できる素材として注目され、多くの企業が木製パレットの使用を増やしている。木材を再利用することで、廃棄物の削減や資源の有効活用が進み、環境への配慮がさらに強化されるとの期待が高い。

木製パレット市場でも技術革新が進んでおり、各企業は耐久性を向上させるための新しい加工技術や、軽量化の技術の開発に取り組んでいる。また、パレットの表面処理技術の進化により、より高い品質の木製パレットが市場に登場している。

さらに、パレットのトラッキング技術も進化しており、GPSやRFID技術を搭載した木製パレットも使われるようになった。これによって、物流の効率化が進み、パレットの追跡も容易になっている。

地域別にみると、北米や欧州、アジア太平洋地域では、木製パレットの需要が高く、それぞれの地域で独自の市場成長が見込まれる。特に、アジア太平洋地域は製造業の拡大と貿易の増加にともない、木製パレットの需要が急増している。

一方、欧州では環境に優しいパレットの使用が進んでおり、再利用可能な木製パレットが主流となっている。北米市場では、物流の効率化とコスト削減を目的とした木製パレットの需要が増えており、特に自動車産業や食品業界で盛んに活用されている。

同社は「物流業界の発展や環境への配慮、技術革新などの要因が相まって、木製パレット市場は、今後も堅調に成長することが予想される。今後は、環境に優しい木製パレットの提供が重要な差別化要因となるだろう」としている。

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