拠点・施設旭有機材は24日、宮崎県延岡市に新たな生産拠点を新設すると発表した。半導体製造装置向け製品の需要拡大に対応するため、同日開催の取締役会で決議した。
新拠点は延岡市中川原町に立地し、半導体製造装置向けの小型精密バルブ「Dymatrix」や流量制御機器「FALCONICS」を主力品目とする。旭化成エレクトロニクスから同市内の工場を譲り受けて整備し、生産能力は現状比で3倍に拡大する計画だ。投資金額は175億円とし、2026年12月の着工、28年10月の完成を見込む。
同社は中期経営計画「GNT2025」で、海外市場や半導体関連分野を成長領域に位置付けている。AI(人工知能)向け需要の高まりを背景に、半導体製造装置市場は拡大が続いており、安定供給体制の強化が課題となっていた。今回の新拠点整備は、主力生産拠点である延岡製造所の次世代化を進める取り組みの一環で、供給能力の増強とリードタイム短縮を通じ、半導体関連サプライチェーンの強靱化に寄与する動きとみられる。
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