メディカルアルフレッサは18日、ヤマト運輸とともに、猛暑下での医薬品配送における品質確保と環境負荷低減を目的に、小型EV(電気自動車)トラックと断熱・保冷機能付き輸送用機材を活用した実証実験を開始したと発表した。異常気象により医薬品の温度管理が一層難しくなるなか、定温輸送と脱炭素の両立を図る。
実証では、まず医薬品を収めたケースを断熱・保冷機能付きの輸送用機材に積み込み、そのまま小型EVトラックに搭載して配送を行う。納品先では、輸送用機材を車両から降ろして施設内へ運び、医薬品を直接届ける。輸送から納品に至る一連の過程で温度を安定的に維持できる点が特徴で、猛暑下でも品質を確保する狙いがある。
実証に用いるのは、ヤマト運輸が導入しているEVトラック「日野デュトロZ EV」と、小型の電動輸送用機材「D-mobico」。電気を駆動源とするため、既存のEVやエネルギーマネジメントシステム(EMS)に加え、太陽光発電と組み合わせた再生可能エネルギー利用の可能性も検討する。アルフレッサは取得データを基に、今後の配送オペレーションへの導入可否を判断する。

▲実証で使用する断熱・保冷機能付きの輸送用機材「D-mobico」(左)と小型 EVトラック「日野デュトロZEV」(右、出所:アルフレッサ)
両社はこれまでも持続可能な物流に向けた取り組みを進めてきた。アルフレッサは中期経営計画「Vision2032 Stage2」でサステナビリティを重点課題に掲げ、環境対応と医薬品供給の安定化を推進。ヤマトグループも2050年のGHG排出実質ゼロを目標に、EVや再エネ導入を進めているほか、ドライアイスを使わない低温輸送の仕組みを展開している。
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