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浜松ホトニクス、中国主力工場で生産能力を倍増

2014年1月8日 (水)

荷主浜松ホトニクスは8日、中国の製造・販売子会社「北京浜松光子技術」(北京市豊台区)が主力拠点の廊坊工場(河北省廊坊市)に、開発強化と生産拡大に向けて新棟を建設、2月から稼動を開始すると発表した。

新2棟には、永清工場(廊坊市永清県)にあるシンチレータとガラス加工を集約し、手狭になった第1棟から光電子増陪管以外の製品を移管する。これにより、第1棟を光電子増倍管の専用棟とするとともに、永清工場ではガラス溶解などの専用工場として設備を導入し、両工場で生産能力を倍増させる。

北京浜松は、中国から技術支援の要請を受けて1988年に北京核儀器廠と合弁で設立したもので、現在は光電子増倍管などの製造販売拠点として、12年12月期に年間2.4億元(40.8億円、このうち輸出は51%)を売り上げている。

11年7月に設立した中国販売子会社「浜松光子学商貿(中国)」の12年12月期売上高2.5億元(42億円)と、浜松ホトニクスからの直接貿易も合わせると、中国国内向け13年9月期連結ベース売上高は84億円と拡大傾向にある。

新2棟は、第1棟(1万2243m²)に比べて一回り大きい床面積(1万5000m²)で、開発強化と手狭になっている生産に対応して建設した。永清工場(敷地面積2万m²、総床面積6200m²)で生産しているシンチレータとガラス加工を新2棟に移管し、永清工場はガラス溶解とプラスチックシンチレータの専用工場とする。

永清工場では今後、電気炉を使用したガラス溶解技術を導入して、CTなどのX線管のガラス製品の外販を増やす計画を立てている。また、第1棟で生産しているフォトンカウンティング装置、環境計測機器、12年4月から始めたシステム事業部の画像計測装置と、技術部を新2棟に移管。第1棟の空いたスペースには、手狭になった光電子増倍管の生産拡大に対応し、専用棟とする。

新棟建設により、売上高5億元(85億円)規模に相当する生産能力の拡大が可能となり、両工場の生産能力は2倍に増強する。

■新棟の概要
建物名称:廊坊工場新2棟
建築場所:中国廊坊市廊坊経済技術開発区一号路東廊坊工場内
建築工期:2012年3月着工、2014年1月竣工
生産開始:2014年2月
建築構造:鉄筋コンクリート構造地下1階、5階建て
建物面積:建築面積3000m²、総床面積1万5000m²
生産品目:シンチレータ、ガラス加工、環境計測機器、画像計測装置
生産能力:5億元(85億円)