メディカルロート製薬は11日、東京科学大学とサイバーフィジカルシステム(CPS)を活用した協働研究拠点「ロート数理CPSイノベーション協働研究拠点」を設置したと発表した。拠点は東京支社内に設け、サプライチェーンマネジメントの最適化に向けた研究を加速させる。期間は2025年7月から30年3月まで。

(出所:ロート製薬)
CPSは、工場や物流現場で収集したデータをサイバー空間で解析し、AI(人工知能)や機械学習を用いて現実のプロセスを改善する仕組み。ロート製薬はすでにマザー工場である上野テクノセンターにCPSを導入しており、倉庫搬送シミュレーションによる夜間棚替えの最適化で、日中の輸送機の移動距離を半減させ、作業者の待機時間も3割削減した実績がある。
今回の研究拠点では、生産現場にとどまらず、販売予測や在庫管理、物流ネットワーク最適化まで対象を拡大。原材料調達から製品輸送までを俯瞰するシミュレーションを構築し、輸送能力の最大活用や温室効果ガス排出削減を進める。
上野テクノセンターは同社の医薬品やスキンケア製品を生産する中核拠点で、22年には新棟を稼働させ、CPS活用を進めてきた。今後は研究成果を工場外の倉庫や配送にも適用し、安定供給体制の強化と顧客満足度の向上につなげる考えだ。
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