イベント国際海運向けのDX(デジタルトランスフォーメーション)開発を手がけるShippio(シッピオ、東京都港区)は10日から12日まで東京ビッグサイト(江東区)で開催中の「国際物流総合展2025 第4回 INNOVATION EXPO」に出展し、新サービス「Shippio Clear」を披露した。

▲Shippioのブースの様子
Shippio Clearは、通関業務の効率化を目的としたAI活用クラウドで、従来の紙出力や電卓による検算といった手作業を大幅に削減する。協和海運(港区)との実証実験では業務の7割を効率化できたという。フォーマットの異なる貿易書類も97%の精度で読み取るAI-OCR機能を備え、品目や総量の自動計算、正誤確認、NACCSフォーマットへの自動変換までを一括して行う。
同社は「Shippio Works」「Shippio Cargo」といった既存サービスとも連携させることで、貿易案件管理から通関までを同一プラットフォームで完結できる仕組みを構築。これにより情報共有やコミュニケーションコストの削減も可能になると説明している。
会場ブース(東5ホール 5-901)では実機デモを展開し、実際に業務を担う通関士や物流事業者からは「書類確認作業が10分の1に短縮された」「AIによるHSコード提案が業務の属人化解消に役立つ」といった声が寄せられた。
今後は海上輸送の輸出通関や航空輸送にも対応範囲を拡大する方針で、NACCSとの連携による申請業務の一気通貫化も見込む。Shippioは「通関士が手作業から解放され専門性を発揮できる環境を整える」としており、国際物流におけるデジタル化の新たな一手として注目を集めている。
同社によると、「国は2028年までにデジタル化された国際貿易の比率を10%まで増やすと打ち出しているが、通関許可件数が16年から8倍に増えているにもかかわらず、通関士の人数はほぼ横ばい」だという。これを踏まえ、「限られたリソースを活用するためにも、通関業務へのデジタルツール導入を進めていってほしい」と語った。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。