調査・データグローバルインフォメーション(川崎市麻生区)は9月30日、世界のサプライチェーン管理ソフトウエア(SCM)市場の動向をまとめた、米調査会社グローバルインダストリーアナリストの市場調査レポート「サプライチェーン管理ソフトウエアの世界市場」の販売を開始した。同市場の規模は2024年の190億ドルから年平均3.2%成長し、30年には229億ドルにまで拡大するとしている。
レポートによると、各企業はスプレッドシートを使った記録などの手作業によるSC管理から脱却し、スケーラブルでクラウドネイティブなSCMSプラットフォームへの移行を進めている。特に事業が国際化する中、多言語、多通貨、リアルタイムに対応できる機能を持つプラットフォームが不可欠となっている。
また、EC(電子商取引)や消費者直販モデル、パーソナライズされたフルフィルメントの急速な普及によって、効率的で俊敏な物流インフラが求められており、AIやRPA(ロボティックプロセスオートメーション)、機械学習を導入する企業も増えている。さらに、持続可能性や製品トレーサビリティー、サイバーセキュリティーに関する規制の厳格化により、業界はコンプライアンスと監査可能性を組み込んだシステムを必要とするようになった。
各業界をみると、製薬業界での温度追跡、小売業界でのSKUレベルの予測、自動車業界での部品ライフサイクルのモニタリングなど、業界特有のカスタマイズも求められており、ニッチなSCMソフトの開発も進んでいる。これらに決済、融資、調達まで統合されることで、その有用性が高まる。
最近の気候変動や地政学的リスクも、各企業のSCMにとって重要な課題となっている。これらの状況を増まえ、世界の同市場は、今後も安定した成長が見込まれる。
市場をセグメント別にみると、購買管理ソフトウエアは年平均 3.9%の成長を続け、30年には151億ドルに達するとみられる。在庫管理ソフトウエアも 1.9%の成長が見込まれる。
地域別では、米国の24年の市場規模は52億ドルと推計される。中国は2030年までに年平均6.1%で成長し、45億ドル規模に達するとした。日本は1.2%の成長を遂げ、カナダは2.5%と予測した。欧州ではドイツが年平均1.8%で成長するとしている。
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