産業・一般自動車部品やベアリング製造などを手がけるジェイテクト(愛知県刈谷市)は3日、今後成長が見込める半導体産業向け事業を拡大するため、半導体の製造工程で使用されるドライブポンプ用ベアリングを中国で生産すると発表した。中国国内のドライポンプメーカーへの販売を拡大することで、価格を抑え、運搬コストを削減するとしている。
同社は産機・軸受事業領域で、半導体産業を戦略市場と位置付け、既存製品の販売拡大と新製品の開発を進めている。
中国で生産を開始するベアリングは、半導体製造の露光、エッチング、薄膜形成、電極形成などの工程で、真空環境をつくるためのドライポンプに使用される。一般的な半導体生産ラインでは、数千台規模のドライポンプが使用され、1台当たり4個程度のベアリングが使用される。この製品を現地供給することで、半導体産業全体に貢献する。
半導体産業で使用されるドライポンプは低騒音や低振動が強く求められており、同社はベアリングの改良で対応するとともに、真空下の環境においても長時間、ベアリングを使用できるようセラミックボールを採用するなど、ポンプの信頼性向上に貢献してきた。
これまでドライポンプ用ベアリングは同社の徳島工場とグループ会社のジェイテクトプレシジョンベアリング(大阪府和泉市)で生産しており、国内外のドライポンプメーカーに納入している。中国での生産は、上海市に近い無錫市にある現地法人、捷太格特軸承で来年1月から開始する。
同社は「高度な生産技術を現地の工場にも適用し、中国国内のドライポンプメーカーへの迅速な部品の供給が可能となる。これによって、メーカーの納期の短縮と価格競争力の向上に貢献し、現地の顧客の期待に応える」としている。
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