調査・データ小売・卸売・メーカー・製造・商社向けのAI(人工知能)自動発注システム「α-発注」の開発・運用を手がけるinfonerv(インフォナーヴ、東京都千代田区)は19日、生活雑貨卸売、スリーキューブ(高知市)が「α-発注」を導入し、発注業務の大幅な効率化を実現したとして導入事例を公開した。
スリーキューブでは、愛媛県や高知県、香川県などに複数の倉庫を運営し、これまでは倉庫ごとの発注担当者が、各自の判断で発注業務を行っていた。しかし、発注内容や判断基準が担当者にしか分からないなど業務が属人化し、勘と経験に頼った発注で精度が低い、発注作業に月88時間を要するなど課題を抱えていた。
このため、受注の精度を高めるとともに、業務の効率化を図ろうと「α-発注」の導入を決めた。
導入初期は「なぜこの商品が発注されるのか」と疑問を感じる発注もあったが、infonervの担当者と打ち合わせを重ねながら、実際のデータや発注条件をチューニングした結果、「AIが出す結果には明確な理由がある」と納得できるようになった。
現在ではほとんどの発注を「α-発注」に任せられるようになり、発注時間を月88時間から32時間へ短縮できたほか、在庫量13%削減を実現。さらに発注担当者を5人から2人体制に削減し、AIによる自動最適化で「誰でも発注できる」体制を構築した。発注担当者が退職した際も、発注未経験の社員に業務を引き継ぐことができ、経験や勘に依存しない体制が定着。これによって、取引先へ安定した商品供給ができるようになった。
今後は発注担当者を「在庫管理者」として位置づけ、発注業務は「α-発注」に任せながら、欠品時の対応や在庫状況の調整、発注データのメンテナンスなど、より上流の管理・改善に専念できる体制の構築を目指すという。
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