拠点・施設20日、三井不動産グループのmitaseru JAPAN(ミタセルジャパン、東京都中央区)が、事業戦略説明会と新商品試食会を開催した。
三井不動産が、物流拠点を「つくって運ぶ」食のインフラへと拡張している。mitaseru JAPANは、厳選お取り寄せグルメサービス「mitaseru」(ミタセル)を運営しており、この日の説明会で、プレミアム冷凍グルメ事業の拡大に向け、三井不動産ロジスティクスパーク船橋(MFLP船橋)内に商品製造・発送拠点を11月に着工したと明らかにした。大阪の既存拠点に続く、関西・関東の2拠点体制である。

mitaseruは、ミシュラン掲載店や予約困難店などのレシピを預かり、専属シェフが手づくりで再現するプレミアム冷凍グルメサービスだ。店舗側は設備投資や人員増を行わず、レシピ提供と監修に専念でき、売上に応じたライセンスフィー(のれん代)を受け取る。さらに自前で通販を行う飲食店には、mitaseru側が「完全買取」で在庫を持ち、製造・発送・顧客対応まで一体運用する形態も提供する。製造販売の一体化によって、飲食店の負担を大幅に軽減するモデルである。
商品ラインナップは50店舗・97商品まで拡大した。サービスの当初想定は共働き・子育て世帯だったが、実際には 利用者の64%が50代以上のシニア層で、「上質なものを自宅でゆっくり味わいたい」というニーズが中心だ。外食文化に親しんできた“元グルメ層”からの評価が高く、プレミアム冷凍市場の拡大を背景に売上も伸長しているという。

現在、製造は大阪拠点に集約されているが、船橋拠点の稼働後は関西・関東の2拠点体制に移行する。新拠点は既存の2.5倍規模となり、セントラルキッチン機能と冷凍倉庫を備える。mitaseruのユーザーの6割が首都圏に集中することから、船橋を軸にリードタイムの短縮と配送効率の改善を図る狙いだ。
同社EC基盤にはAIコマースプラットフォーム「ecforce」(イーシーフォース)を導入し、CRMや定期購入導線を強化している。今回のリニューアルでは新たに「名店ごちそう便」を開始し、複数レストランの料理を定期便で届ける仕組みも拡充した。
飲食店ごとの個別発送ではなく、MFLP船橋に在庫を集約し、複数ブランドの商品をまとめて出荷するサプライチェーンを構築する点が、三井不動産の物流戦略上の特徴だ。製造・在庫・配送を物流施設内で一体化することで、少量多品種・ギフト需要・高付加価値帯に対応する“食のD2C物流”モデルを再設計する。
三井不動産は商業施設・飲食テナント網に加え、物流施設を活用して製造機能まで取り込むことで、食のサプライチェーンを自らデザインし始めている。MFLP船橋の新拠点は、単なる倉庫を超えた「食の製造機能を持つ付加価値型物流拠点」として、今後のモデルケースとなる可能性が高い。
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